自動配送ロボやドローン、音楽を用いた4つの5G事業を採択、サムライインキュベート5G(2/5 ページ)

» 2022年04月01日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]

通販のニーズ拡大に対応する自動配送ロボット

 Yperのアイデアは、「自動配送ロボット“LOMBY”による非対面配送」で、街中実装パートナーのジェイアール東日本都市開発、東京都立大学、三菱地所が採択し、実証フィールドの提供を含む実証実験などで協業する。

Yper 代表取締役 内山智晴氏

 Yperの内山氏は、「国内では、コロナ禍で通販のニーズが拡大し、宅配物取り扱い量が増加しているが、労働人口は減少傾向にあり、配達員不足も深刻化している。こういった問題を解消するために、当社は自動配送ロボットのLOMBYを開発した。LOMBYは、荷物の人への受け渡しや宅配ボックスへの封入、置き配に対応している。各街中実装パートナーとの協業では、5Gを用いて遠隔での操作と監視を検証する。LOMBYで、5Gによる遠隔の操作と監視を達成し、誰でも、場所を選ばず、空き時間に配達員になれる仕組みの構築を目指す」とコメントした。

自動配送ロボット「LOMBY」の事業コンセプト

 実証で、Yperは、LOMBYと5Gを用いて、ジェイアール東日本都市開発と「遠隔操作ロボットによるタイムリー非対面フードデリバリー」、東京都立大学と「遠隔操作ロボットによるキャンバス内配送」、三菱地所と「非対面での屋内外物流」を行う。

街中実装パートナーの顧客が持つ課題とLOMBYを用いたプロジェクト
ジェイアール東日本都市開発 常務取締役 経営企画部長 桑原健氏

 遠隔操作ロボットによるタイムリー非対面フードデリバリーでは、5Gを利用した遠隔操作で、ジェイアール東日本都市開発が東京都杉並区の「高円寺」駅高架下で保有する食料品店「ココデリ高円寺」の商品をLOMBYでユーザーに配送する。ジェイアール東日本都市開発の桑原氏は、「当社が保有する高架下の店舗は、人手が足らない状況だ。解決策として、ロボットアームで一部の店内作業を代替しているが、フードデリバリーは人力で行っており、LOMBYで配送業務の省力化を図る」と話す。

「遠隔操作ロボットによるタイムリー非対面フードデリバリー」の詳細
「遠隔操作ロボットによるタイムリー非対面フードデリバリー」でLOMBYを活用するエリア

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