三井住友建設は、タイのDEXTRAと共同で、SQRIM工法のプレキャスト部材接合部に用いる鉄筋継手システムで、国際規格評価認定を取得した。これにより、設計者による機械式継手の性能保証が不要となり、同工法の海外での適用が容易になった。
三井住友建設は、タイのDEXTRAと共同で、SQRIM工法のプレキャスト部材接合部に用いる鉄筋継手システムのモルタル充填式機械式継手で、アメリカ合衆国の評価機関「IAPMO UES」のICC-ESが定めたAC133 Type 2の評価認定を取得した。
これにより、海外の耐震設計を必要とする地域におけるSQRIM工法の適用時に、設計者による機械式継手の性能保証が不要となり、同工法の海外での適用が容易になった。
SQRIM工法は、梁と柱梁接合部を一体にし、接続部に現場打ちコンクリートを設けないオールプレキャストの工法だ。同社が特許を持つ。
当初、同社は、超高層住宅建設などの国内でのSQRIM工法による短工期・高品質な構造躯体の施工実績を生かし、海外市場での展開を始めた。しかし、海外市場でSQRIM工法を展開するに当たり、設計者が、都度その性能を保証する必要があり、同工法適用の大きな課題となっていた。
そこで、同社は、DEXTRA製の機械式継手「グラウテック」と、選定したドイツのMaster Builders Solutions Malaysiaのモルタル充填剤「マスターフロー870スクライムグラウト」を用い、米国規格の評価認定を取得することで、海外での適用を可能とした。
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