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» 2019年06月06日 09時43分 公開

新工法:建築物の基礎梁せいを縮小し、コストを低減する奥村組の新工法

奥村組は、建築物の基礎梁を従来に比べて縮小でき、コスト削減と工期短縮をもたらす新工法を開発した。

[BUILT]

 奥村組は、建築物の基礎梁(はり)の躯体と掘削工事のコスト低減を目的に、大開孔付き鉄筋コンクリート造(RC造)基礎梁の補強工法「奥村式大開孔付き基礎梁工法」を開発し、既に日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得した。

貫通孔の直径を梁せいの2分の1にまで縮小

 新工法は、貫通孔周囲を平行四辺形斜め補強筋、開孔部あばら筋、開孔際あばら筋、軸方向補強筋を用いて補強することで、貫通孔の直径を最大で梁せいの半分にまで縮小できる。上部構造の崩壊メカニズム時に発生する基礎梁のせん断力に対しては、せん断破壊を起こさないように設計。基礎梁の構造性能や設計の妥当性は、試験体を用いた構造実験で確認をしている。

新工法による開孔補強の概要 出典:奥村組

 この工法を適用することで、従来に比べて基礎梁せい部分の縮減が実現。直径600ミリの人通孔を設ける場合には、基礎梁せいをこれまでの1800ミリから最小で1200ミリまでに抑えられるため、鉄筋や型枠、コンクリート、掘削土の数量の削減につながり、コスト低減と工期短縮が可能となる。

新工法と従来工法の比較。梁せいを1200ミリまで縮減 出典:奥村組

 通常、構造計算基準では、基礎梁に直径600ミリの人通孔を設ける際は、1800ミリ以上の梁せいが必要とされてきた。ただ、実際には中低層建築物では、1800ミリ未満でも構造耐力を有するケースが多いが、そうした場合でも梁せいを構造計算上必要な寸法よりも大型化しなければならず、コストが必要以上にかかる要因となっていた。

 奥村組では、新工法を中低層の工場や物流センターなどに適用していくとしている。

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