愛知県知多郡南知多町は、町内の安全性向上や魅力のアップを目的に、クラッソーネと「空き家除却(解体)促進に関する連携協定」を締結した。今後、総務省統計局の「平成30年住宅・土地統計調査」で発見された1100戸の空き家を対象に、クラッソーネが運営する解体工事の一括見積もりWebサービス「くらそうね」を紹介し、空き家の解体を促す。
クラッソーネは2021年8月25日、愛知県内で、同県知多郡南知多町と「空き家除却(解体)促進に関する連携協定」を締結した。会場では、記者発表会も開催され、南知多町長 石黒和彦氏とクラッソーネ 代表取締役CEO 川口哲平氏が今回の連携に対してコメントした。
南知多町では、「空き家問題」が年々深刻化しており、総務省統計局の「平成30年住宅・土地統計調査」によれば、町内には1100戸の空き家が存在し、そのうち、倒壊の危険性があり、周辺の住環境に悪影響を与える特定空き家は2021年3月末時点で136件あった。
解決策として、南知多町では、2021年4月に「まちづくり推進室空き家対策係」を設置し、空き家向け賃貸・売却サービス「空き家バンク」の利活用促進などを行い、空き家に対処してきた。
今回の連携では、南知多町内の空き家所有者などに対し、クラッソーネが運営する解体工事の一括見積もりWebサービス「くらそうね」を紹介することで、空き家の解体を促し、町内の安全性を高めることを目的に掲げている。
南知多町の石黒氏は、「くらそうねの紹介は当面、総務省統計局のリサーチで発見された1100件の空き屋所有者を対象とする。倒壊の危険性がある特定空き家に関してはターゲットを絞り提案していく」と話す。
具体的には、特定空き家の物件所有者に対し、くらそうねの「解体費用シミュレーター」を使って建物の解体にかかる費用の参考価格を無料で提示する他、空き家の解体を検討している相談者へフライヤーの配布やセミナーの開催を実施する。
さらに、住宅の建て替えを検討している相談者に必要な資料を配布し、町内の住民と事業者には、連携の取り組みや空き家解体に関する情報の発信も行う。
クラッソーネの川口氏は、「クラッソーネでは、今回の連携を通して、南知多町を暮らしやすく、安全に住み続けられる場所にし、他のエリアで居住する住民も生活したいと思える町にしていく考えだ。また、空き家の解体にかかる費用や空き家の解体を相談可能な会社が分からない南知多町の住民に今回の連携は効果を発揮すると見込んでいる」と説明した。
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