野原ホールディングスは、建設関連事業の従業員もしくは建設系自営業を営む20〜59歳の男女1013人を対象に、Webアンケートを用いて、業務のデジタル化やリモート対応といったデジタルトランスフォーメーションの状況に関する調査を実施した。リサーチの結果によれば、図面から材料の数量を把握する「拾い業務」は、他の工程と比較して、デジタル化の実感が無いことが判明した。
野原ホールディングスは、ゼネラルリサーチが登録したモニターのうち、建設関連事業の従業員もしくは建設系自営業を営む20〜59歳の男女1013人を対象に、Webアンケートを用いて、業務のデジタル化やリモート対応といったデジタルトランスフォーメーション(DX)の状況に関する調査を2021年6月29日〜7月1日に行い、リサーチの結果を2021年8月23日に発表した。
調査結果によれば、「建設業界のDXについてどのように思うか」と対象者に質問したところ、全体の36.9%が「建設業界でデジタルが進んでいる」と回答した。
プロセス別では、「設計はデジタル化が進んでいる」と答えた人は全体の48.4%で最多だった。次に、「積算」は36.4%で、「維持管理」は32.4%、「施工」は31.9%、「拾い業務」は25.2%となった。図面から材料の数量を把握する拾い業務は、全体よりも11.7%下回り、デジタル化の実感を持てない人が多いことが分かった。
「拾い業務が“やや遅れている”“かなり遅れている”理由は何か」と複数回答可能の条件で対象者に聞いたところ、「デジタル化できない作業が多い」と返答した人は全体の50%で最も多かった。続いて、「現場での変更が多く、データ更新ができない」は31.1%で、「ツールの使い方を覚えるのが面倒」は22.8%、「タブレットやノートPCなど現場で使えるものを持っていない」は22.1%、「時間短縮にならない」は20.2%、「現場の電波状況が悪い」は7.6%となった。
「デジタル化に対応できないと将来仕事が減るのでは?という不安はあるか」と対象者に尋ねたところ、「はい」と回答した人は66.2%で、「いいえ」とした人は33.7%だった。
調査時期:2021年6月29日〜7月1日
調査対象:ゼネラルリサーチ社登録モニターのうち、全国の男女20歳〜59歳の建設従事者
調査手法:ゼネラルリサーチのモニターを利用したWebアンケート
有効回答数:1013人(建設関連事業従業員、建設系自営業)
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