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» 2019年06月04日 06時00分 公開

建設・測量生産性向上展2019:建設現場のDX化を縦横奥でカテゴリー分け、コマツのスマートコンストラクション (1/2)

コマツは、労働者不足が深刻な建設業の生産性向上を実現するスマートコンストラクションの展開している。2019年は、スマートコンストラクションにおいて、建設現場のデジタルトランスフォーメーション化を促進するテクノジーの開発に努める。

[遠藤和宏,BUILT]

 小松製作所(以下、コマツ)は2019年5月22日、「建設・測量生産性向上展」(会期2019年5月22〜24日、幕張メッセ)で、特別セミナーを開催。登壇した同社執行役員スマートコンストラクション推進本部長の四家千佳史氏が「もっと安全で、生産性の高い、スマートな未来の現場」と題した講演で、これまでのスマートコントラクションに関する取り組みと今後の展望を紹介した。

全プロセスの最適化を目指し、スマートコンストラクションを始動

 建設産業は、労働者不足が深刻な問題となっており、解決策として労働生産性向上が急がれている。コマツは、「スマートコンストラクション」で建設現場の生産プロセスの効率化を進めている。

建設現場の抱える課題

 コマツが、2015年から展開しているスマートコンストラクションは、建築現場における各工程の課題を解決するソリューションの開発と提供を行うサービス事業。大きな特徴は、同社が以前から注力していた施工に関わる製品展開だけでなく、あらゆる工程に関連するソリューションを備えていることだ。

コマツ執行役員スマートコンストラクション推進本部長の四家千佳史氏

 四谷氏は、スマートコンストラクションを始めた背景について「ICT建機を2013年に発売し、顧客の課題を解決しようと考えた。だが、ICT建機で行えることは、建設会社が工事を受注し、最後に施主に収めるまでの一部でしかない。一部を効率化しても前後の工程にボトルネックがあれば、全プロセスの最適化はできない。そこで、モノ(建機)からコト(オペレーション)へ視点を変えた。オペレーションの立場から建設現場における全工程の課題を解決しようと考え、スタートしたのがスマートコンストラクション」と語った。

建設生産プロセスとその一部となる建機で行える工程のイメージ 

 まず、スマートコンストラクションのサービスとしては、建築現場の工程の進ちょくなどを可視化するクラウドサービス「SMART CONSTRUCTION CLOUD」をリリースした。同サービス上で動作するスマホアプリ「SMART CONSTRUCTION」と「Tracking Management System」で、施工の最適化や見える化が行える。

 SMART CONSTRUCTIONは測量、設計、施工計画、施工、検査までの各工程における情報を3Dデータでつなぎ、ICT建機を通して現場の安全性、生産性、品質の向上をサポートする。2019年3月までで、7500件以上の建設現場で採用されている。

 四家氏は、SMART CONSTRUCTIONについて「建設の全ワークフローを最適化するためには、非効率な部分を発見しなければならない。そのためには、全工程を可視化ができるソフトウェアが必要だった」と説明した。

SMART CONSTRUCTIONのイメージ 出典:コマツ

 「Tracking Management System」は、ダンプトラックの位置を確認し、運行状況を管理できるシステムだ。接近通知やアラート機能で、安全な運行を支援する。

Tracking Management Systemのイメージ 出典:コマツ

 また、同社では、建設現場の情報に精通した社員「スマートコンストラクションコンサルタント」の育成を進めている。

 四家氏は、スマートコンストラクションコンサルタントについて「ユーザーが頭を抱える建築現場の課題を理解できる人材。2018度末までに、296人のスマートコンストラクションコンサルタントを育てることができた。2020年3月には400人になる予定だ」と語った。

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