東京都23区で中古マンションの価格が高騰、横浜市と大阪市の団地価格は下落不動産市況

マンションリサーチは、東京都23区、神奈川県横浜市、大阪府大阪市の3エリアに存在する中古マンションの坪単価増減率をエリア別・築年帯別に調査した。リサーチの結果、東京23区をはじめとした主要都市では、中古マンション価格の高騰が見られる一方で、神奈川県横浜市に点在する団地の一部では、坪単価が下がっていることが判明した。

» 2021年08月18日 09時00分 公開
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 マンションリサーチは、東京都23区、神奈川県横浜市、大阪府大阪市の3エリアに存在する中古マンションの坪単価増減率をエリア別・築年帯別に調査し、高騰しているマンションと下落しているマンションの傾向を検証して、リサーチの結果を2021年8月16日に発表した。

横浜市の低層高級マンションとタワーマンションは価格が高騰

 調査結果によれば、東京都23区に点在する中古マンションの大半は、2021年に坪単価が、2020年と比較して上昇し、高騰傾向にあることが見られた。とくに、2001年以降に竣工したマンションについては、坪単価が、千代田区を除く22区でプラスになっている。

東京都23区の市区町村別・築年帯別の坪単価 出典:マンションリサーチ

 神奈川県横浜市の中古マンションでは、市内の鶴見区、保土ヶ谷、金沢区、港北区、戸塚区、港南区、緑区、瀬谷区、栄区、泉区、都筑区にあり、1982〜2000年に竣工した新耐震物件の坪単価が2020年に、前年と比べて下落した。2021年上半期は、さまざまな区で、1981年以前に竣工した旧耐震マンションの坪単価が下がった。さらに、横浜市金沢区などで、2001年築以降に竣工したマンションも坪単価がコロナ禍でダウンし続けている。

神奈川県横浜市の市区町村別・築年帯別の坪単価 出典:マンションリサーチ

 横浜市で2021年上半期に、前年比で坪単価の下落率が大きかったマンションは、全て大型団地で、いずれも旧耐震の建物がほとんどを占めている。最も坪単価の下落率が大きかったマンションは、横浜市緑区霧が丘のマンション「霧が丘グリーンタウン」で、平均坪単価は41万4831円となり、坪単価前年減少率は23.78%となった。

神奈川県横浜市の中古マンション価格の下落率ランキング 出典:マンションリサーチ

 一方、坪単価の高騰率が大きかったマンションは、低層高級マンションあるいはタワーマンションだった。最も坪単価の高騰率が大きかったマンションは、横浜市中区北仲通のマンション「ザ・タワー横浜北仲」で、坪単価は520万1607円となり、坪単価前年上昇率は16.5%となった。

神奈川県横浜市の中古マンション価格の高騰率ランキング 出典:マンションリサーチ

 大阪府大阪市では、2021年上期に、旧耐震マンションの坪単価が多様な区で、前年と比較して下回った。大阪市港区などでは2020〜2021年上期にかけて、新耐震マンションの坪単価が下降している。

大阪府大阪市の市区町村別・築年帯別の坪単価 出典:マンションリサーチ

 今回の調査では、東京23区をはじめとした主要都市で、中古マンション価格の高騰が見られた。しかし、神奈川県横浜市や大阪府大阪市では、高級マンションやタワーマンションが建設されている都市部エリアで、東京23区同様に坪単価がアップしているが、団地などの中古マンションは、坪単価が下がっていることが判明した。中古マンション価格の決定要因としては、地域性、築年帯、建物のグレードが大きく関わっていることが想定されている。

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