中古マンション購入者の動向を調査、半数が不動産仲介会社から紹介された物件を購入産業動向

TERASSは、過去3年以内に中古マンションを購入した経験がある20〜50代の男女500人に、住宅購入に関するアンケート調査を実施した。調査結果によれば、対象者のうち約半数が不動産仲介会社から紹介された物件を購入しており、不動産仲介会社や担当者からどのような物件情報を提供されるか、どのような提案を受けるかは家探しで重要な要素であることが判明した。

» 2021年05月17日 09時00分 公開
[BUILT]

 住宅関連サービスを展開するTERASSは、過去3年以内に中古マンションを購入した経験がある20〜50代の男女500人に、住宅購入に関するアンケート調査を2021年2月19日〜2月24日に行い、リサーチの結果を2021年3月24日に発表した。なお、今回のリサーチでは、首都圏、大阪市、神戸市、京都市、名古屋市在住の男女を対象とした。

未公開物件の案内を受けた人は39%

 調査結果によれば、「最終的に購入した物件は、どういった経緯で知ったか」と対象者に質問したところ、「不動産会社の紹介・提案」と回答した人は全体の46.8%で最も多かった。次いで、「SUUMOなどのポータルサイトで自分または配偶者が見つけた」は37.6%、「チラシや看板を見て問い合わせた」は12.6%、「その他」は3%となった。

「最終的に購入した物件は、どういった経緯で知ったか」への回答 出典:TERASS

 ポータルサイトで十分に物件の情報が得られるようになった現在でも、不動産仲介会社の担当者がどのような物件や提案を行うかが家探しにおいて重要な役割を担っていることが判明した。

 「未公開物件の案内を受けたり、情報を提供されたことはあるか」と対象者に聞いたところ、「いいえ」と答えた人は61%で、「はい」と返答した人は39%だった。

「未公開物件の案内を受けたり、情報を提供されたことはあるか」(左)と「価格交渉について、不動産会社の担当者から提案はあったか」(右)への回答 出典:TERASS

 「価格交渉について、不動産会社の担当者から提案はあったか」と尋ねたところ、「はい」と回答した人は60.6%で、「いいえ」とした人は39.4%となった。物件価格交渉をしないまま購入に至っている人は57.9%で、提供される情報や提案の内容はばらつきがあることが分かった。

 また、不動産仲介会社の担当者に対して、どのようなことを「期待」したのか、「満足」したのかについて対象者に聞いた。「満足」が「期待」を上回った項目は、「物件や購入のデメリットの説明」「条件に合う物件の積極的な提案」「購入価格の交渉」「希望条件や物件の絞り方、予算などのコンサルティング」「リフォーム・リノベーションの知識や提案」「契約についてのアドバイス」「物件のレビュー(買うべき物件かどうかなど客観的な意見」「自分の知らないエリアや物件の情報」となった。

不動産エージェントへの期待と満足度のギャップ 出典:TERASS

 「総合的に満足したか」という質問では、「はい」と答えた人は87.2%で半数を超えた。理由については、「協力的だった」「地域密着で親切だった」「質問に丁寧に答えてくれた」「希望価格まで交渉をしてくれた」「人柄が良かった」「アフターケアもしてくれた」「連絡を密にしてくれた」といった意見が寄せられた。

 一方で、「いいえ」と回答した人は12.8%だった。要因については、「アフターフォローがなかった」「売り急いでいた」「無責任で知識もなかった」「入居後に欠陥が見つかったのに対応してくれなかった」「物件の紹介が不十分だった」「書類や手続きの漏れやミスがあった」「デメリットの説明がなされなかった」といった声が届いた。

<調査の概要>

 調査時期:2021年2月19日〜2月24日

 調査対象:過去3年以内の中古マンション購入経験者(首都圏、大阪市、神戸市、京都市、名古屋市在住の20代〜50代の男女)の500人

 調査手法:アンケート調査


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