不動産経済研究所は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の1都3県を対象に、2021年上半期(1〜6月)の新築分譲マンション市場動向を調査した。リサーチの結果によれば、最初の緊急事態宣言中に供給が大きく落ち込んだ前年上期からの反動を受けて、新築分譲マンションの販売戸数は全てのエリアで上昇したことが分かった。
不動産経済研究所は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の1都3県を対象に、2021年上半期(1〜6月)の新築分譲マンション市場動向を調査し、リサーチの結果を2021年7月19日に発表した。
調査結果によれば、全体の販売戸数は前年同月比77.3%(5788戸)増となる1万3227戸で、エリア別の内訳は、東京23区は5816戸で、東京都下は986戸、神奈川県は3566戸、埼玉県は1306戸、千葉県は1629戸となった。
全体の初月契約率は、前年同期比4.2%アップとなる72.5%で、上期としては6年ぶりの70%台を記録した。エリア別では、東京23区は前年同期比7.7増の73.8%で、東京都下は同比5%増の69.5%、神奈川県は同比1.8%減の71.2%、埼玉県は同比9.7%減の68.7%、千葉県は同比4.1%減の75.1%。累積契約率は85.4%で、前年同期比9.3%増だった。
戸当り平均価格は6414万円で、1平方メートル当たりの単価は96.2万円となり、前年同期比では平均価格が257万円下落し、1平方メートルの単価は6.9万円ダウンした。上期としては平均価格と平方メートルの単価はともに9年ぶりに下がった。エリア別では、東京23区は戸当り平均価格が8041万円で、1平方メートル当たりの単価は127.3万円となり、東京都下は、同価格が5388万円で、同単価は78.5万円となった。神奈川県は、同価格が5438万円で、同単価は79.1万円となり、埼玉県は、同価格が4932万円で、同単価は71.6万円を記録し、千葉県は、同価格が4535万円、同単価は63.4万円だった。
全体の販売在庫数は、2020年6月末比994戸の減少となる6395戸となった。今回の調査では、最初の緊急事態宣言中に供給が大きく落ち込んだ前年上期からの反動を受けて、販売戸数は全てのエリアで上昇した。
下半期(7月〜12月)の供給見込みは前年同期比3.7%減の1万9000戸で、年間供給数は2年ぶりの3万台となる約3.2万戸に達する見通しだ。
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