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» 2021年07月28日 07時00分 公開

リアルとデジタルで店舗のサービスを体験できるまちを目指す新たな取り組み、三菱地所スマートシティー(1/2 ページ)

三菱地所は、管理するエリアに点在する店舗での購入やサービス利用の体験を、現実の店だけでなくオンラインでも提供することを目指し、リアルとデジタルを融合させたUXデザインの取り組み「三菱地所デジタルビジョン」を策定した。

[遠藤和宏,BUILT]

 三菱地所グループは、東京都千代田区丸の内をはじめ、神奈川県横浜市みなとみらいや宮城県仙台市の泉パークタウンなどで、長期目線の再開発とエリアマネジメントを手掛け、さまざまな関係者と連携しつつ、価値創造を図ってきた。さらに、オフィス、住宅、商業施設、ホテル、空港、物流施設、データセンターといった建物と多様な事業ポートフォリオでは、一般消費者との接点を豊富に保持している。

三菱地所がエリアマネジメントを手掛ける地域 出典:三菱地所

 しかし、これまでの不動産業やまちづくりでは、現実の接点を前提にビジネスモデルを構築し、顧客にサービスを提供してきたが、近年、個人のライフスタイルや価値観は多様化し、意思決定プロセスや消費行動はデジタルサービスを経由して行われ、リアルな接点だけでのサービス提供では一般消費者のニーズに応えられなくなっていた。

 上記のような需要を踏まえて、三菱地所は、これからのまちづくりに向け、リアルとデジタルを融合させたUXデザインの取り組み「三菱地所デジタルビジョン」を策定したことを2021年6月23日に発表した。

 三菱地所デジタルビジョンの環境整備を目的に、三菱地所は、2020年10月に、三菱地所グループが提供するサービスのログイン用共通認証ID「Machi Pass(マチパス)」を開発。Machi Passは、ユーザーが、まちで展開される複数のオンラインサービスや来場予約システムと入退室管理クラウドのログインを1つのIDで行える他、希望に応じて、施設やサービスの使用履歴、位置情報などのデータに基づき、個人に最適化されたサービスを受けられるようにする。

「Machi Pass」 出典:三菱地所
「Machi Pass」の利用イメージ 出典:三菱地所
三菱地所 DX推進部 部長 太田清氏 出典:三菱地所

 2021年6月23日に都内で開催された記者発表会で、三菱地所 DX推進部 部長 太田清氏は、「Machi Passは当初、三菱地所グループのサービスで使う共通認証IDだったが、現在は、三菱地所が管理するエリアでパートナー企業が展開するサービスのIDでも利用できる他、生体認証情報も扱えるように改良を進めている」と話す。

 続けて、「今後、Machi Passは、三菱地所デジタルビジョンで活用する専用のWebサービスやアプリ、生体認証、業務システム、IoT機器にログインするための統合認証とする。専用のWebサービスやアプリ、生体認証、業務システムに蓄積したユーザーのデータは、Googleの解析システム“Google Analytics 360”と“Google Analytics for Firebase”やプレイドが運営する顧客体験プラットフォーム“KARTE”などで分析し、まちで提供するサービスの改善に生かす」と補足した。

「Machi Pass」は三菱地所デジタルビジョンで使用する各サービスの統合認証に 出典:三菱地所
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