今回の座談会に参加した大成建設は、既に建築と土木の分野でBuildeeを利用しており、LINE WORKSも活用している。
同社 建築総本部 生産技術イノベーション部 生産技術ソリューション推進室の田中吉史氏は「何をやったら現場の生産性が上がるのか」に取り組むのが仕事とし、今回のLINE WORKSとの連携に関して「建設業の生産性向上に貢献しそう」と予想した。
大成建設では、全社を通じて定められたチャットアプリはなく、現場や支店単位でさまざまなツールを使用している状況だという。田中氏は「建設業は目の前にある資材を建物にする商売」とし、「(作業員は)慣れているものを使った方が生産性は上がる」とコメントした。この点に関して、LINE WORKSにはLINEと同じ操作感覚で使える“垣根の低さ”がある。
垣根の低さはBuildeeにも当てはまる。サービスを提供するイーリバースドットコムの東氏は、「Buildeeというプラットフォームによって建築業界が横につながる時の垣根が下がれば、各社が目指す事業に注力できるのではないか」と指摘した。そして、「それが生産性向上を果たせば働き方が変わり、建築業界の魅力が高まることになるのではないか」と述べた。LINE WORKSを展開するワークスモバイルの大北氏も、「連携によって建設業の効率が上がり、現在の労働時間や休日数の問題が解消される可能性がある」と期待した。
田中氏は、BuildeeとLINE WORKSの連携で作業をスムーズにし、建設業界を魅力あるものにする必要性にも触れ、「BuildeeとLINE WORKSをベースに情報共有技術の水準を高め、各社が独自性のある差別化技術を開発することが建設業全体を良くする」と展望を示す。
田中氏は、「情報共有技術の性能アップと差別化技術の開発が進展しなければ、業界も伸長しない。今回の協業がそういった横のつながりになるWin-Winな関係になってほしい」と望んだ。
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