上記のような状況を踏まえて、エアロジーラボは、最大飛行時間がペイロード無しで140分を誇り、ペイロードが3キロで60分のドローン「Aero Range Quad(エアロ レンジ クアッド)」を開発した。同社は、建設分野のドローンが集結する国際展「Japan Drone2021|第6回−Expo for Commercial UAS Market −」(会期:2021年6月14〜16日、幕張メッセ)でAero Range Quadをアピールした。
最大ペイロードは5キロ
Aero Range Quadは、中国のエンジンメーカーRichen Power製エンジンジェネレーターとバッテリーを搭載することで、長時間飛行を実現している。エアロジーラボの担当者は、「Aero Range Quadは、エンジンジェネレーターで発電した電力によりモーターを稼働させるため、長時間のフライトを可能としている」と仕組みについて述べた。
「価格は、通常のバッテリー式ドローンより高いが、ランニングコストは安い。例えば、点検と測量でドローンを5時間使用する場合、最大飛行時間が20〜30分程度のバッテリー式ドローンでは、15分のフライトを20回行い、都度バッテリーの交換が必要で総重量130キロとなる80本のバッテリーを運ばなければならない。しかし、Aero Range Quadでは、バッテリーを2個搭載し、燃料補給をエンジンジェネレーターに2回実施すれば100分のフライトを3回実施できるため、最小限のバッテリーや機材の運搬で、ドローンを飛ばせ、コストを減らせる」(エアロジーラボの担当者)。
バッテリー式ドローン(左)と「Aero Range Quad」などのハイブリッドドローン(右)のランニングコストの比較