三井住友建設は、FRONTEO製自然言語AIエンジン「KIBIT」を使用した「安全注意喚起システム」を開発した。今後、同社は、安全注意喚起システムの効果や改善点のフィードバックを行いつつ、2021年度中に全現場で展開を図る見込みだ。また、災害発生の要因は各技能者の置かれた条件・環境により異なることから、よりタイムリーでパーソナルな条件に対応する注意喚起システムの開発も計画している。
三井住友建設は、FRONTEO製自然言語AIエンジン「KIBIT」を使用した「安全注意喚起システム」を開発したことを2021年5月31日に発表した。
安全注意喚起システムは、iPadを用いて専用のシステムに基本項目を入力して、実施予定の作業や工事で過去に発生した災害の事例をクラウド上のデータベースから検索するもので、AI技術によって状況の類似性をスコアリングし起こりうる災害事例を複数抽出する。
特徴は、一般的な検索システムとは異なり、AIで言葉が一致しないと事例がピックアップされないということがなく、状況の類似性をスコアリングし、発生しうる災害を複数抽出する点。さらに、新たな事例データを追加する際のキーワード設定が不要で、災害報告書の文章をそのままデータとして使える。
現場の各作業を担当する少人数グループは、今回のシステムを活用し、危険予知活動で当日予定する作業に即した災害事例を確かめられる。作業内容などに変更が生じた場合でも、その場で検索条件を変更するだけで作業に即した災害事例をチェックできる。
条件の入力は簡易なメニュー選択の他、自然言語による条件追加も可能。また、日々同じ作業を継続するようなケースでも、一度使用した事例を一定期間表示させない機能を持っており、毎日違う事例を表示させられる。
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