本連載では、ヒューマンタッチ総研が独自に調査した建設業における人材動向について、さまざまな観点で毎月レポート。今回は、2020年に労働者数が過去最高を記録した建設業界での外国人労働者の雇用状況について分析している。
今月は、厚生労働省の「外国人雇用状況の届出状況」のデータから、建設業における外国人労働者の実態についてまとめる。
厚生労働省の「外国人雇用状況の届出状況」から外国人労働者数の推移を見ると、2020年は172万4000人と過去最高を更新した(図表1)。
増加率は、2019年の前年比113.6%から2020年は104.0%と低下してはいるが、コロナ禍でも外国人労働者は依然として増加し続けている。労働力調査によると2020年の就業者数は6676万人であるので、外国人労働者が占める割合は2.6%となる。
在留資格別に外国人労働者数の推移を見ると、専門的・技術的分野※1での在留資格が2020年には36万人(対前年比109.3%)、特定活動※2が同4万6000人(同110.9%)、技能実習生※3が同40万2000人(同104.8%)、身分に基づく在留資格が同54万6000人(同102.8%)と増加しており、資格外活動※4のみが同37万人(同99.3%)とわずかに減少した(図表2)。
※1 専門的・技術的分野:就労目的で日本に滞在する外国人 ※2 特定活動:EPA(経済連携協定)に基づく外国人看護師・介護福祉士候補者、ワーキングホリデー、外国人建設就労者、外国人造船就労者など ※3 技能実習生:技能実習制度における在留資格 ※4 資格外活動:留学生のアルバイトなど ※5 身分に基づく在留資格:「(主に日系人)定住者」「永住者」「日本人の配偶者など」など
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