こうしたビル管理のDXを実現するために日立ビルシステムには、全国3000人の経験豊かなエンジニアによる「OT」に加え、国内18万基をカバーし、1台あたり約200項目に及ぶ昇降機のリアルデータを解析して故障の予兆も解析しているLUMADAの「IT」、さらに昇降機事業で90年以上の歴史と全世界112万台にも上る納入実績の「プロダクト」から成る万全なサポート体制が確立されている。
この体制では、「つながる」「見守る」「駆け付ける」をキーワードに、データ解析のLUMADAをコア技術として、全国のEV/ESを常時監視している「管制センター」と「部品センター」、フィールドエンジニアを配置している「サービス拠点」のそれぞれをつなぎ、ビル設備の保守を丸ごと網羅している。例えば万一、故障が発生した際には、監視センターを介して、サービス拠点に連絡が入り、LUMADAのAIで原因を特定し、早期の復旧や部品手配が迅速に行える。このような社内の強固な連携による“ネットワーク”と“フットワーク”が、他には無いビルシステム事業の強みとなっている。
講演の結びに、山本氏は「ビルを取り巻くさまざまな課題を日立が提供するサービスやプラットフォームで今後もサポートしていく。ビルの計画から運営までをDXによりビルそのものの資産価値を向上させ、その先には住生活のライフセクター、ビルとビルを接続するモビリティセクターともリンクさせることで、街全体をDXで包括する日立のスマートシティーを顧客とともに協創していきたい」と将来ビジョンを述べ、締めくくった。
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