ウェアラブルカメラで取得した映像を「Teams」と「Zoom」に共有可能な新システム第7回 ウェアラブル EXPO

谷沢製作所は、ウェアラブルカメラとマイクを用いて現場で取得した映像と音声を「Microsoft Teams」「Zoom」「Cisco Webex Meetings」「Skype」といったWeb会議システムに共有できる作業現場向け情報共有システム「U‐BOX AT」を開発した。

» 2021年01月26日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]

 谷沢製作所は、建設と点検向けのウェアラブル端末や業務改善ソリューションが展示される専門展「第7回 ウェアラブル EXPO ウェアラブル 開発・活用展」(会期:2021年1月20〜22日、東京ビッグサイト)に出展し、2021年3月発売予定の作業現場向け情報共有システム「U‐BOX AT」を披露した。

周辺におけるガスのデータも取得可能

 U‐BOX ATは、カメラ、マイク、スピーカーから成るカメラ付きヘッドセットや送信端末、モバイルルーター、バッテリーで構成され、カメラとマイクで取得した映像と音声を送信端末で、専用クラウドにHD画質で配信できる。専用クラウドで映像の録画が行える他、システムの装着者に音声も送れるため、遠隔臨場にも役立つ。

作業現場向け情報共有システム「U‐BOX AT」の送信端末
作業現場向け情報共有システム「U‐BOX AT」のカメラ付きヘッドセット

 谷沢製作所の担当者は、「最大の特徴は、Microsoft製の“Microsoft Teams”と“Skype”やZoomビデオコミュニケーションズ製の“Zoom Cloud Meetings”、Cisco Webex製の“Cisco Webex Meetings”といったWeb会議システムを送信端末にインストール可能で、U‐BOX ATを用いて得られた映像と音声を各システムに共有可能だ」と説明した。

作業現場向け情報共有システム「U‐BOX AT」のシステムイメージ

 また、送信端末を理研計器製ポータブルガスモニター「GX-3R Pro」にBluetooth接続することで、周辺のガスデータを検知する。計測したガスデータから、専用のクラウドでCO2濃度を見える化することもでき、AgXとSensorCorpus製クラウド「CONNECTUS」を使用し、酸素やメタン、硫化水素、一酸化炭素の濃度を可視化することにも応じている。管理者は、ガスデータをクラウド上で確認し、作業者が働く環境に危険なガスが充満していないかを確かめられる。

理研計器製ポータブルガスモニター「GX-3R Pro」
AgXとSensorCorpus製クラウド「CONNECTUS」の画面

 さらに、送信端末は、従来機のU-BOX WITH向けクラウドとの連携も可能で、U-BOX WITHとU‐BOX ATで収集したデータを連携しやすい。

 U‐BOX AT用送信端末のサイズは75(幅)×25(奥行き)×160(高さ)ミリで、重さは235グラム。OSはMicrosoft製の「Windows 10 Pro 64bit」と「Linux」に対応し、CPUにはインテルの「Celeron N400」を搭載している。メモリは4GBで、ストレージは64GB eMMC。USBポートはUSB Type-C コネクターに応じ、BluetoothはBluetooth5。取り付けられたSDカードリーダーはmicroSDに対応。

 U‐BOX ATに設置されたカメラの画素数は100万画素で、方式はカラーCMOS。レンズのF値は2.4で、画角は水平110度、垂直70度。

 U‐BOX AT用マイクの形式はECM型無指向性で、防水防塵等級はIP68相当。スピーカーの種別はムービングコイル型で、プラグはφ2.5モノラルプラグ。

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