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» 2020年11月18日 07時00分 公開

産業動向:ミライト・ホールディングスが子会社2社を吸収合併、新事業でスマートシティーを支援

ミライト・ホールディングスは、2022年度早期に、同社を存続会社として、連結子会社のミライトとミライトテクノロジーズを吸収合併する。合併後は、「スマートシティー」「IoT・5G」「エネルギーマネジメントシステム」「グローバルエンジニアリング」の4つを柱にする新分野事業を中核事業化し、通信キャリア設備の投資が減少していく中でも、安定的に収益を確保できる経営基盤を構築していく。

[遠藤和宏,BUILT]

 通信建設会社のミライト・ホールディングスは2020年11月12日、同社と連結子会社であるミライト、ミライトテクノロジーズの3社合併に向けた検討と準備を開始することを発表した。

3社合併でソリューション事業と新分野事業の売上拡大を目指す

ミライト・ホールディングスとミライトの代表取締役社長 中山俊樹氏

 同年同日に都内で開かれた記者発表会で、ミライト・ホールディングスとミライトの代表取締役社長 中山俊樹氏は、「当社の顧客である大手通信キャリア3社は現在、通信キャリア設備の投資を減らし、業態を通信事業からサービスとソリューションの事業へシフトしていることから、今後通信建設の需要はさらに減少していくと想定している。そこで、3社を合併し、事業構造の転換を進めるとともに、グループ間における意思決定の迅速化、経営体制の効率化、経営資源の集中を通して、コスト削減を図り、収益力を高める」と合併の理由を説明した。

 事業構造の転換では、ソリューション事業と新分野(フロンティア)事業など成長分野の中核事業化、情報通信エンジニアリング事業の利益体質強化、経営基盤の増強を進める。

 中山氏は、「新分野事業では、“スマートシティー”や“IoT・5G”、“エネルギーマネジメントシステム(EMS)”、“グローバルエンジニアリング”の4つを柱にする。スマートシティー事業では、通信建設事業での土木工事の経験を生かし、水道インフラの維持管理や地中設備の可視化、無電柱化に貢献していく。IoT・5G事業では、グループ会社のミラテクドローンが行っているドローンパイロットの育成やドローンを用いたインフラ点検サービスの展開を支援する。EMS事業では、街におけるEMSの構築やバーチャルパワープラント(VPP)の開発を手掛ける。グローバルエンジニアリング事業では、基地局のシェアリングサービスやデータセンター向けにケーブリングなどを提供する」と新事業の概要に触れた。

新分野事業の柱

 続けて、「2019年度は、売上全体のうち、57%を通信建設事業が占めていたが、2022年度は、ソリューション事業と新分野事業の合計で売上全体の50%を目指す。これまで、通信建設事業では、通信キャリア十数社に営業するのが基本パターンだった。しかし、新分野事業では、自治体を含む官公庁に提案する他、数千の新規顧客に営業するため、当社にとってはこれまでにない挑戦となる」と補足した。

事業構造の転換

 3社合併のロードマップについて、中山氏は、「2021年度はステップ1で、ミライト・ホールディングス、ミライト、ミライトテクノロジーズの各社に所属する同じ部門を統合し、統一の経営戦略で運営していく。2022年度早期には、ミライト・ホールディングスを存続会社として、ミライトとミライトテクノロジーズを吸収合併する」と明かした。

3社合併までのロードマップ

 なお、会場では、中山氏が2021年3月期第2四半期決算の内容も説明した。2021年3月期第2四半期決算の売上高は前年同期比88億円増の1917億円で、5期連続の増収となった。営業利益は同比18億円増の67億円で、当期純利益は同比14億円増の47億円。

 いずれも過去最高を更新したことを受けて、ミライト・ホールディングスは2021年3月期の業績予想を上方修正した。受注高は4300億円から4500億円に、売上高は4350億円から4450億円に変更した。営業利益は220億円から230億円に、2021年3月期の利益は155億円から160億円に変えた。

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