コロナでホテルのサービスに変化、東急ステイが客室をテレワークルームとして提供産業動向

東急リゾーツ&ステイは、運営するビジネスホテル「東急ステイ」が、新型コロナウイルス感染症の影響で、影響で宿泊客が減少していることを受けて、客室をテレワークを行うスペースとして提供するサービスを開発した。

» 2020年10月20日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]

 東急リゾーツ&ステイは、コロナ禍でテレワークを導入する企業が増加し、快適なテレワーク環境へのニーズが増えていることを踏まえ、運営するビジネスホテル「東急ステイ」の一部店舗で、ベッドを外した客室をワークスペース「プライベートテレワークルーム」として提供するサービスを2020年7月1日にスタートした。

 2020年10月13日には、東京都新宿区の「東急ステイ四谷」で、プライベートテレワークルームの体験会を開いた。会場では、東急リゾーツ&ステイ ステイ営業統括部 営業戦略部グループ 主任 小池祥太郎氏がプライベートテレワークルームの概要や東急ステイの特徴を紹介した。

室内にはWi-Fiを完備

東急リゾーツ&ステイ ステイ営業統括部 営業戦略部グループ 主任 小池祥太郎氏

 冒頭、小池氏は、「2018年と2019年は、訪日外国人観光客の増加により、ホテル業全体で、客室の稼働率が好調だった。しかし、国内で、新型コロナウイルス感染症が拡大し、外出や旅行の自粛ムードが広がり、東急ステイを含め業界全体で、客室の稼働率が激減した。宿泊用途が減少する中、客室を有効活用するため、プライベートテレワークルームのサービスを始めた」と話す。

 プライベートテレワークルームの特徴については、「室内には、Wi-Fiがあるため、利用者は持ち込んだノートPCをインターネットに接続して、作業が進められる。また、部屋は音漏れしにくい仕様なため、電話やテレビ会議なども気兼ねなく行える。さらに、設置されたソファで休め、東急ステイ四ツ谷と東京都中央区にある東急ステイ銀座のプライベートテレワークルームには、バランスボールも置いているため、運動ができる」と説明した。

東急ステイ四谷の外観
東急ステイ四谷のプライベートテレワークルーム
東急ステイ四谷のプライベートテレワークルームに置かれたバランスボール

 プライベートテレワークルームサービスの対象店舗は、東急ステイ銀座、東急ステイ四谷、東急ステイ渋谷 新南口、東急ステイ日本橋、東急ステイ高輪 泉岳寺駅前、東急ステイ門前仲町、東急ステイ新宿、東急ステイ築地、東急ステイ青山プレミア、東急ステイ札幌大通、東急ステイ大阪本町。

 料金設定は1人あたり3000円〜(税別・サービス料別)のデイユースプランで、プライベートテレワークルームを午前8時から午後20時まで利用できる。

東急ステイの概要

 東急ステイは、28店舗あり、全店舗が駅から徒歩約5分の立地に位置する。多くの客室が、20平方メートル以上の専有面積を確保し、全客室4696室のうち、89%が洗濯乾燥機を備えており、37%でミニキッチンが設置されている。客室が広く、洗濯や調理も行えるため、出張などで特定のエリアに中長期滞在する際に、利用されることが多い。近年は、温泉施設を備えた東急ステイ 飛騨高山や屋外庭園を配置した東急ステイ沖縄那覇など、レジャー用途で利用しやすいタイプも開業している。

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