キャタピラージャパンは、デフロック制御の完全自動化やスイッチタイプのホイスコントローラーを採用した車両「Cat 725 アーティキュレートトラック」を開発した。Cat 725 アーティキュレートトラックは、同社がリリースしている車両情報の取得システム「Cat Product Link」や車の状態可視化システム「VisionLink」と連携することで、位置や稼働状況を遠隔地で容易に確かめられる。
キャタピラージャパンは、「Cat 725 アーティキュレートトラック」を2020年8月1日に発売した。
Cat 725 アーティキュレートトラックは、デフロック制御を完全自動化しており、オペレーターの操作は不要。トラックの駆動状態や操作状況に応じて、デフロックを最適な圧力で制御し、泥濘(でいねい)地や不整地でも優れた走行性能を発揮し、車両への負担やタイヤの摩耗を減らせるとともに、乗り心地も改善している。
搭載されたホイストコントローラーは、従来のレバータイプとは異なり、指で操作可能なスイッチタイプで、トランスミッションコントロールレバーに統合されている。また、オートホイストコントロール機能によるスイッチの操作で、ホイスト上げやギアニュートラル、エンジンの回転アップが自動化されているため、従来機と比較してオペレーターの労力が低減され、スムーズな排土が可能になった。
内蔵されたペイロード計測システム「Cat Production Measurement(CPM)」は、リアフレームに取り付けられた8つのセンサーで積載質量を正確に測れる。システムを利用することで、オペレーターは、キャブ内のディスプレイで積載量をリアルタイムに確かめられる。キャブ外部に設置した外部ペイロードライトも、積載状況を知らせるため、トラックへの土砂の詰め込み過ぎを防げる。
同トラックは、車両が備えている多様な情報を遠隔地で取得可能なシステム「Cat Product Link」や車両の状態を見える化するシステム「VisionLink」に対応している。両システムを使用することで、車の位置や状況をリアルタイムに可視化し適切な管理が行え、燃料消費量やアイドリング時間の分析でコスト削減の計画も立てられる。さらにCat Product Linkを使えば、CPMの積載データ管理もリモートで実現する。
また、安全面では、車両の傾きを検知し、警告を発することで車両の転覆事故を低減するスタビリティアシスト機能も組み込んでいる。スタビリティアシスト機能は、トラクターやトレーラー、勾配の各角度をセンシングし、車両が転覆する危険性を感知した場合、オペレーターにアラートを発信する。危険なレベルの警告はログが記録され、VisionLink経由でチェックできる。
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