町田市、東急、東急電の3者が事業者となって街づくりを進めている「南町田グランベリーパーク」で、約15ヘクタールの区域と駅舎部分がそれぞれ、環境認証制度LEEDのゴールド認証を取得した。駅舎建築物としてのゴールド認証、駅舎を含む開発エリアのゴールド認証はともに国内初となる。
町田市、東急、東急電鉄は、2019年11月に街びらきを迎えた「南町田グランベリーパーク」のうち、約15ヘクタールの区域(申請エリア)を対象に、国際的な環境認証制度「LEED(Leadership in Energy and Environmental Design)」で、2019年1月の「LEED ND(まちづくり部門)」ゴールド予備認証の取得に続き、駅舎部分で2020年6月22日に「 LEED NC(新築部門)」のゴールド認証、申請エリアでも2020年7月22日に「LEED ND(まちづくり部門)」のゴールド認証を取得した。
LEED認証は、米グリーンビルディング協会が所管する環境性能評価指標のことであり、環境配慮型の建物や敷地利用を評価対象とし、環境性能をさまざまな視点から評価して、エネルギー効率に優れ、持続可能な建築物を普及することを目的にした制度。
評価分野は、「BD+C(建築設計および建設)」「ID+C(インテリア設計および建設)」「O+M(既存ビルの運用とメンテナンス)」「ND(近隣開発)」など6つで構成され、今回対象となったLEED NC(新築部門)は5種類、LEED ND(まちづくり部門)は3種類の評価指標があり、得点に応じて、プラチナ、ゴールド、シルバー、サーティファイドの4段階の評価を受ける。
南町田グランベリーパークの駅舎部分が認定されたLEED NC(新築部門)では、まちの高揚感を感じられる開放的な駅舎を実現しながら、旅客トイレ洗浄水への雨水再利用や大容量の雨水貯留槽による雨水排水計画をはじめ、LED照明を採用したエネルギー効率化、建設時の廃材リサイクル率が約70%を達成したことが評価された。
一方のLEED ND(まちづくり部門)は、歩道と車道が分離され、商業施設と公園をシームレスにつなぐまちの構造の他に、エリア全体でグリーンインフラの採用、敷地周辺を囲むように石を敷き詰めた隙間の多い溝状の「雨のみち:バイオスウェル」と、くぼ地状の植栽帯「雨のにわ:レインガーデン」といったランドスケープデザインが高い評価を受けた。
南町田グランベリーパークは、2019年10月1日に「南町田」駅から改称した田園都市線「南町田グランベリーパーク」駅の南側に広がる鶴間公園と、2017年2月に閉館したショッピングモールのグランベリーモール跡地を中心とする約22ヘクタールのエリア。官民が連携して、都市基盤、商業施設、都市公園、駅などを一体的に再整備し、自然と賑(にぎ)わいが融合したパークライフを満喫できる「新しい暮らしの拠点」を創り出すプロジェクトが進められている。
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