そこで、現状は紙で共有している指摘内容をWebアプリで情報共有させることとした。Webアプリの指摘共有では、ゼネコンは手直し指示をWebブラウザ上の管理画面上で入力。協力会社の作業員は、ゼネコンが事前登録したときに発行されるQRコードをiPhoneやiPad、Android端末で読み込み、専用Webサイトへ接続。Webには指摘箇所が示された2次元図面が表示され、該当箇所をタップすると、指摘内容が表示される。手直しが完了したら、指摘ごとまたは一括でチェックを入れて、現況の写真も撮影登録できるため、手直し作業の一連の流れがWeb上だけで完結する。
ゼネコン側では、PC上の管理画面で、これまでのように協力会社にその都度、電話連絡することなく、手直しの進捗状況を把握することができる。指摘共有の機能により、協力会社と非対面かつペーパーレスで、情報共有が図れ、協力会社にとっても手直し後すぐに完了報告する環境が整う。
指摘共有の導入効果について立松氏は、100戸のマンションで協力会社20社、各業者1回の検査で1戸あたり帳票2枚、自主検査から施主検査までの検査回数10回(検査日数30日)の想定でシミュレーションした結果を示した。印刷やコピー、FAXに使用する4万枚の削減となり、金額ベースでは1回の印刷で3円換算だと12万円のコストカットとなった。作業員の労働時間では45時間の短縮、感染症予防という観点では、20社×30日で600回の接触頻度を減らせる。
指摘共有の利用料金は、1現場あたり月額1万円で協力会社は何社でも登録することができる。AmiVoice スーパーインスペクションプラットフォームは、30GBのストレージサービスが月額2980円、仕上げ検査機能が1ライセンス月額9800円(全て税別)。
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