建設業の人手不足は全産業中で最多、厚労省の過不足判断DI：産業動向（2/2 ページ）

» 2020年07月18日 10時00分公開

[BUILT]

前のページへ 1|2 　　　　　　

建設技術者数は30万人で、前年同月比2ケタ減

　2020年5月の建設技術者数は30万人（前年同月比88.2％）と2019年8月以来の2ケタ台の落ち幅となった。

建設技術者数の推移　出典：総務省「労働力調査」よりヒューマンタッチ総研が作成

　ハローワークにおける建築・土木・測量技術者（常用・除くパート）の有効求人倍率は4カ月連続で前年同月を下回り、前年同月よりも0.50ポイント低い5.42倍。

　有効求人数は前年同月比88.1％、新規求人数は同87.9％で、ともに5カ月連続で前年を下回り、建設業各社の求人意欲は低下傾向が続いている。

建築・土木・測量技術者を対象にした雇用関連指標の推移（常用・除くパート）　出典：厚生労働省「一般職業紹介状況」よりヒューマンタッチ総研が作成

建築・土木・測量技術者を対象にした雇用関連指標の対前年同月比（常用・除くパート）　出典：厚生労働省「一般職業紹介状況」よりヒューマンタッチ総研が作成

　建設・採掘の職業（常用・除くパート）の有効求人倍率は、前年同月比0.05ポイント低下して5.16倍となり、3カ月連続で前年同月を下回った。

　有効求人数は前年同月比93.0％、新規求人数は同95.3％となり、ともに5カ月連続で前年同月を割り込み、建設業各社の求人意欲は依然として低下している。

建設・採掘の職業を対象にした雇用関連指標の推移（常用・除くパート）　出典：厚生労働省「一般職業紹介状況」よりヒューマンタッチ総研が作成

建設・採掘の職業を対象にした雇用関連指標の対前年同月比（常用・除くパート）　出典：厚生労働省「一般職業紹介状況」よりヒューマンタッチ総研が作成

建設技術者の雇用情勢はさらに厳しい状況に、ヒューマンタッチ総研
ヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2020年6月分のマンスリーレポートを公表した。今回のトピックスでは、建設業に特化した人材関連のさまざまなデータや最新の雇用関連データを紹介している。
今期堅調も新型コロナで来期は大幅減を懸念、2020年3月期通期決算から見る建設市況
ヒューマンタッチ総研は、建設業主要各社の2020年3月期通期決算のまとめと今後の市場予測を公表した。レポートでは、新型コロナウイルスの影響を見据えたゼネコンの2021年3月期業績予測が、7社中6社で大幅な減収減益となる見通しが指摘されている。
「労働力調査」に見る雇用環境の変化～コロナウイルスの影響で急激に悪化する雇用環境～
本連載では、ヒューマンタッチ総研が独自に調査した建設業における人材動向をさまざまな観点からレポートしている。今回は、総務省統計局の「労働力調査」について分析している。
労働者の過不足判断DIで、「建設」が「郵便」「運輸」と並び最多
ヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2020年1月分のマンスリーレポートを公表した。今回のトピックスでは、労働者の過不足判断DIの最新データを紹介している。