ロゼッタと飛島建設は、建設現場の生産性向上を目的に開発された多機能ハンズフリーシステム「e-Sense」を製品化した。同時自動通訳機能、コミュニケーション機能、ドライブレコーダー機能を搭載する。
ロゼッタと飛島建設は2020年6月10日、同社の多機能ハンズフリーシステム「e-Sense」を製品化したと発表した。日建リース工業と提携し、同製品の販売およびレンタルを開始した。初期モデルは同時自動通訳機能、コミュニケーション機能、ドライブレコーダー機能の3つの機能を搭載。今後はプラットフォーム化や他のアプリケーションとの連携も想定する。
e-Senseはスマートグラス「M400 Smart Glasses」(Vuzix Corporation製)を活用するハンズフリーシステム。ネットワークを活用した同時通訳、コミュニケーション、ドライブレコーダーの3つの機能を有する。
同時通訳機能は、国内の建設現場で外国人技術者が増加する中、適切な業務指示の伝達や事故防止に活用できる。初期モデルは日本語と英語、ベトナム語に対応しているが、今後は対応言語を増やす予定。
コミュニケーション機能を活用することで、現場内のデバイス同士はもちろん、遠隔地にある事務所や事業者のPCなどとも連携。音声や画像、図面、動画の共有が容易になる。遠隔地にいる監理者がデバイス経由で指示を出すこともできる。
技術者同士の会話音声やテキスト、画像データをハンズフリーでサーバ上に保存するドライブレコーダー機能も備えた。事故記録や技術者の優れたスキルなどをクラウド上に残せるので、ヒヤリハットやトラブルの原因解明、現場の安全性向上に活用できる。データは1カ月保存され、ダウンロードも可能だ。
今後はプラットフォーム機能の搭載や他のアプリケーションとの連携を予定する。BI(Business Intelligence)やAIを駆使し、ノウハウの蓄積やレポート自動作成、データ分析を可能していく。さらにBIMやCIMと連携することで、詳細な3Dデータの共有も想定している。
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