日本コンピュータビジョン(JCV)は、顔写真を1枚登録するたけで、高速・高精度な顔認証を行えるソリューション「JCV Total Building Access Solution」を開発した。
画像認識システムを展開する日本コンピュータビジョン(JCV)は2019年11月22日、顔認証により安全で快適な入退室を可能にする管理ソリューション「JCV Total Building Access Solution」の提供を開始した。
JCV Total Building Access Solutionは、同社の技術パートナーである香港のSenseTime Group Limitedのアルゴリズム技術を採用。施設利用者の顔写真を1枚登録するたけで、高速・高精度な1対N認証(顔の画像と保存してある顔データベース内で最も類似度の高い顔情報を算出するテクノロジー)と生体検知を行え、ディープラーニングも不要だという。生体検知では印刷物や写真をかざしても認証せず本人のみで反応する。
例えば、セキュリティゲートにこのシステムを導入すれば、従来の社員証などのカード端末を使用した場合と比べて、ハンズフリーやスムーズな通行を実現する。
ソリューションの構成機材は、一体型専用端末「SensePass-J」、iOS向けアプリ「SenseHello-J」、管理プラットフォーム「SenseLink-J」。SensePass-JとSenseHello-Jは、顔の検知と認証デバイスとして使用する。
セキュリティゲートやドアへ簡単に取り付けられるSensePass-Jは、最大2万人の顔データの保存に応じ、暗号化や生体検知による強固なセキュリティを有している。Wi-FiやEthernet、Wiegand、RS-485、無電圧接点などの多様なインタフェースに対応している他、認証速度が0.3秒以内(距離2.0メートル以内)で、認証制度が99%以上を誇っているのが特徴だ。
SenseHello-JはiPadなどの端末に容易にインストールできるiOSアプリケーションで、最大5万人の顔データを保存する。認証速度は1秒以内(距離4メートル以内)で、認証制度は99%以上。
SenseLink-Jは顔認証デバイスやユーザー情報を一元管理する統合プラットフォームで、デバイスやユーザー、アカウント権限、従業員の勤怠の管理やAPI外部連携を進められる。
JCV Total Building Access Solutionの活用シーンは、交通機関やオフィスでの入退出管理や工場での勤怠管理、商業施設とイベント会場の受付などを想定されている。
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