五合は、「ゼロ・クリアで拡がる“OMOIYARI”の心」と題し、塗料「ゼロ・クリア」と次亜塩素酸ナトリウムを用いた新型コロナウイルス対処法を提案した。
ゼロ・クリアは、表面に水酸基が存在しており親水性が高く、対象物に塗装することで、落書きなどを水で容易に落とせるようになる。消毒液に使用される次亜塩素酸ナトリウムをムラなく含侵させるため、建材などを抗菌仕様にするのにも役立つ。
「次亜塩素酸ナトリウムは、アルコール消毒液より安価だが、鋼材を腐食するという短所がある。だが、あらかじめ、鋼材にゼロ・クリアを塗布することで、腐食を防げる。上水道施設にゼロ・クリアを導入したケースでは、鋼材を5カ月間も次亜塩素酸ナトリウムから保護した」(五合の担当者)。
続けて、「ゼロ・クリアは塗装の過程で、300度の火力により焼成するため、ステンレスやアルミといった金属や陶器、ガラスにしか使えなかった。しかし、アルミ箔にゼロ・クリアを塗布した“ゼロ・クリアフィルム”を開発し、問題を解決した。ゼロ・クリアフィルムは、シールタイプで、素材を選ばず使える」とコメントした。
最後に、前田建設工業 ICI総合センターと協力し、ゼロ・クリアフィルムを建材ボードやガラスに貼り付けた新素材の開発に取り組む構想を示した。プレゼンテーションでは、従業員が、ゼロ・クリアの加工が施された部材を触れた際に、携帯した次亜塩素酸ナトリウムで消毒する「OMOIYARI活動」も紹介した。
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