第1回 ICI INNOVATION AWARDS Liveのプレゼンで、フューチャースタンダードは「新型コロナ禍での企業BCP対策ソリューション」と題し、カメラを使用した映像解析プラットフォーム「SCORER」を紹介した。これまで、映像解析システムの構築は、AIのライセンス取得や動作環境の整備、アップロード用回線の調達、GPUクラスタの確保など煩雑な業務が伴った。
SCORERは、従来の煩わしい映像解析システムの作成プロセスが不要で、IPカメラやUSBカメラで収集した画像をAIで解析し、Microsoft製ソフト「Office 365」やGoogle製ソフト「Google Analytics」などで道路の交通量や建物の来場者数などを見える化する。結果は、コミュニケーションアプリ「LINE」を用いて関係者間で共有することも容易だ。
「将来、さまざまなAIが世界中でリリースされると思うが、SCORERはプラットフォームのため、スマホでアプリをタウンロードするように、AIをインストールするだけで、用途に応じて使える。従量課金制のため、概念実証(POC:Proof of Concept)も試しやすい」(担当者)
2020年4月には、赤外線サーモグラフィーカメラとSCORERを組み合わせたサービス「コロナ対策統合ソリューション」を開発している。コロナ対策統合ソリューションは、建物内に設置した赤外線サーモグラフィーカメラで、発熱者をチェックするとともに、顔認証で個人を特定する。手洗いや消毒の記録も残せるため、従業員の指導にも生かせる。
今後、茨城県取手市にある前田建設工業 ICI総合センターで、実証試験に取り組む予定だ。
「コロナ対策統合ソリューションは、使途や利用場所によって、カスタイマイズが必要だ。多様な施設を建設や運営する前田建設の支援を受け、多くの現場でテストし、ノウハウを蓄積して、あらゆる場で役立つ仕組みに発展させ共同販売を目指す。まず、宿泊施設やオフィスを備えた前田建設工業 ICI総合センターにソリューションを導入し、機能を検証していく」(担当者)。
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