各ワーキンググループの報告と新年度の方針では、設備ワーキンググループは、2019年度に共有パラメーターや設備(MEP)ジェネリックファミリを標準ライブラリーとして提供できるようになったことで、メーカーがファミリを作成する際の“バイブル”ともいえるものとなったと説明。これにより例えば、配管の施工業者などと設備の製造業者がつながり、工場での熟練作業が削減されることも想定されるという。
今後については、DynamoやエクステンションTFとしてメーカーベンダー、またはファブリケーションTFで施工との連携を強化していく。ファブリケーションへの展開では、既に施工や製造に適したMEP専用の詳細度の高い日本向けパーツをオートデスクと作成を進めている。これにより、ダクトや配管などが高詳細度でパーツ化されるため、プレハブ化が可能になることや工場で作れないものは、CAD上で作図できなくなるため、省力化・省資源化になることが見込まれる。
意匠ワーキンググループは、大成建設から意匠テンプレート「BooT.one」の提供があったが、長らく手付かずだったため、現在は更新作業を進めている。方向性としては、設計者のスキルレベルによって、テンプレが使えないことが起きないように、シンプルな設定で扱いやすいテンプレを目指す。ロードマップでは、レベル1で意見交換、2で共有パラメーターの整備、3でテンプレに反映の仕方を共有、最終のレベル4では意匠・構造・設備間でパラメーターを共通化する。
意匠ワーキンググループ内の確認申請TFでは、現状の問題は、確認申請図書の作図方法が一般的に共有されておらず、新規参入の壁となっていると報告。そのため、2019〜2020年はBIM申請の利用シナリオを整理しており、次のレベル3でTFに参加する15社が、どのような機能を使い確認申請の記録図書を作図したかなど利用状況を引き続き調べて分析していくとした。
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