横浜・関内エリアでオープンイノベーション推進に向け、横国大と三菱地所が共同研究プロジェクト

横浜国立大学と三菱地所が、横浜・関内エリアでのオープンイノベーション推進に向けた共同研究を開始した。

» 2020年05月26日 10時00分 公開
[BUILT]

 横浜国立大学「コーイノベーションラボラトリー」と三菱地所は、横浜におけるオープンイノベーションの推進とビジネスエコシステム形成を目的とした共同研究協定を2020年4月10日に締結し、5月12日に共同研究を開始したと発表した。

三菱地所の「YOXO BOX」「YOXO BOXオフィス」を活用

 横浜国立大学コーイノベーションラボラトリーは、同大学大学院国際社会科学研究院の井上徹教授が代表を務める研究グループで、オープンイノベーション・新産業創出の推進に向けた研究と学内起業家の育成などを行っている。

 一方で三菱地所は、「イノベーション都市・横浜」の実現を目指し、横浜・関内で、横浜市との協働事業により、ベンチャー企業を支援しオープンイノベーションを推進する拠点「YOXO BOX」と、自主事業でヨコハマイノベーターズハブの新たな担い手となる企業や起業家の活動拠点「YOXO BOXオフィス」を運営している。

「YOXO BOX」外観(右)、「YOXO BOX」内観(右)> 出典:三菱地所

 YOXO(よくぞ:ヨコハマ・クロスオーバー)は、イノベーション都市・横浜の旗印として命名されたキャッチフレーズ・ロゴ。その名を冠するYOXO BOXとYOXO BOXオフィスは、横浜に新しい交流を生み出すためのサンドボックス(砂場=実験場)と位置付けられ、ベンチャー企業を対象にした成長支援プログラム、起業志望者向けのビジネス講座や個別相談、交流イベントなどを開催している。その一環のYOXO BOXオフィスは、三菱地所が運営するビジネス支援付きのサービスオフィス。

「YOXO BOX」アクセス 出典:三菱地所

 両者は、横浜が持つポテンシャルを生かしつつ、有機的なベンチャー支援ネットワークの構築とビジネスエコシステム形成に必要なプラットフォームやコミュニティーの在り方について研究することを目的に、協定を締結するに至った。共同研究では、起業家支援ネットワークの拡充、大学発ベンチャー企業、起業家の成長支援などを地域連携・産学連携を通じて、横浜でのコーイノベーション実現に向けた社会実験を推進していく。

 締結に伴い、2020年4月10日にはJapanFuseとRutenがYOXO BOXオフィスを拠点に、事業活動をスタートしている。JapanFuseは、ブロックチェーンを用いた自撮りSNSプラットフォーム「ColleColle」の運営をビジネスモデルに2019年に設立。2020年3月11日に行われた第5回日本アントレプレナー大賞のファイナリストに選出されている。

 Rutenは、テレワークの推進と新しい地域コミュニティー創成をテーマに、2019年に創業し、リモートワークが前提となる社会に向け、和歌山県でのサテライトオフィス事業やデジタル名刺サービス「handshake」などを運営している。

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