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» 2019年02月15日 06時00分 公開

CLT建築:CLTで“循環型社会”を実現!隈研吾×三菱地所×真庭市の「CLT 晴海プロジェクト」始動 (1/3)

三菱地所と隈研吾建築都市設計事務所、岡山県真庭市の3者は2019年2月14日、東京・晴海地区で、CLT(Cross Laminated Timber/直交集成板)を用いて、国産材の利用促進と地方創生を目的とした「CLT 晴海プロジェクト」を始動させた。プロジェクトでは、真庭市で伐採されたスギ・ヒノキをCLTに用い、東京五輪開催に合わせたイベント施設を晴海に建設する。2020大会終了後には、生産地・真庭市の国立公園へと施設を移築し、地域のランドマークとして再生させる。

[石原忍,BUILT]

 三菱地所は2019年2月14日、東京オリンピック・パラリンピックの選手村予定地の晴海地区で、建築家・隈研吾氏のデザイン監修のもと、岡山県真庭市産の国産材で生産されたCLT(Cross Laminated Timber/直交集成板)を用いて、その魅力を発信する「CLT 晴海プロジェクト」を始動させた。

CLTの普及拡大で国産材の利用促進と、地方創生を目標に掲げる

 プロジェクトでは、晴海通りと有明通りの結節点に当たる晴海パークビル跡地(東京都中央区晴海3-2-22)の敷地面積6529.09m2(平方メートル)に、スギ・ヒノキのCLTを構造に組み込んだパビリオン棟、屋内展示棟、展示別棟の3棟を建設する。五輪終了後には、施設を生産地の真庭市「国立公園蒜山(ひるぜん)」へ解体・移築。新たに観光・芸術・文化の発信拠点として再生する。

晴海でのパビリオン棟の外観 提供:三菱地所
真庭でのパビリオン棟の外観 提供:三菱地所

 施設は2019年5月に着工し、CLTによる工期短縮の利点から同年9月には完成。1年の運用を経て、五輪終了後の2020年9月には、解体・移築工事に着手し、2021年5月に真庭市での供用を開始する。

「CLT 晴海プロジェクト」の位置図

 プロジェクト発表の2019年2月14日には、三菱地所、真庭市、隈研吾建築都市設計事務所の3者共同で、プロジェクト発表会が都内で行われた。会場となった三菱地所本社では、CLTの実物大模型を展示して、報道関係者に公開した。

CLTを前に記念撮影する出席者。左から真庭市市長・太田昇氏、三菱地所社長・吉田淳一氏、隈研吾氏

 三菱地所によれば、日本の国土は67%が森林を占め、2500万ha(ヘクタール)もの森林面積を有しているという。さらに毎年8000万m3(立法メートル)が増加しており、その大半は既に伐採時期を迎えている。しかし、その国産材の利用量は、年間で2000万m3にとどまっている。CLT 晴海プロジェクトでは、CLTを世の中に普及・促進させ、国産材の消費拡大による林業の活性化をもたらし、地方創生も見据えている。

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