「Autodesk University Japan 2019」で繰り広げられたセッションのうち、三菱地所設計が効率化の核と位置付けるDynamoとExcelの連携について、実際の作業手順をレクチャーした講演について採り上げる。
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オートデスクは2019年10月8〜9日、東京都内でプライベートイベントである「Autodesk University Japan 2019」を開催した。その中からDynamoとExcelを連携させ、処理を自動化する方法を解説した三菱地所設計の講演を紹介する。
Excelは、ビジネスで一般的な事務作業に使われているアプリだが、建設業界では建築データの管理にも使われている。機能的にも、高度なものを備えているので、利用方法によっては設計業務を大幅に効率化できるという。
壇上にのぼった三菱地所設計 R&D推進室 エンジニア・矢野健太郎氏は、発足して2年目となるR&D推進室で、BIM全般に関する研究開発に携わっているエンジニアだ。
R&D推進室では、「BIMをより身近に」をテーマに、各種の技術を連携させ、作業効率の向上を図るワークフローの開発を行ってきた。なかでも大きなウェイトを置いているのが、Excelを利用して設計・施工の手間を省くための仕組み作りだ。
本来、設備設計のエンジニアである矢野氏は、設計者は同じことを何度も繰り返す作業が嫌いだと語る。どこかから情報を拾い、それを処理する作業を何度も手作業で繰り返す。元の情報が変わればその都度、これを繰り返す。今回の講演では、このような作業をExcelで自動化する方法が解説された。
設備設計の業務でRevitを使う場合、設備のファミリと呼ばれるパーツを大量に入力しなければならない。また、インスタンスパラメータとするのかタイプパラメータとするのかで階層が違い、その後の扱いが違ってくる。さらに、集計表機能を使う際には、単位の計算や利用する関数などに関して知識が必要など、扱いに注意すべきポイントがある。
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