さらに、一般的に土砂地山で用いるロックボルトの設計耐力である178キロニュートンまで、ワッシャーとしての機能を保て、トンネルの変形が比較的大きく発生する低強度地山のトンネルに適しており、常用されているロックボルトカバー(防水シート保護カバー)にも対応している。
Eye Washer開発の要因には、ロックボルト軸力計が高額なため局所的な設置しか行えず、特別なひずみ検出装置の導入も必須なため、採算性と簡便性に欠けていることがある。
こういったネックを解消するため、トンネル壁面に配置された数多くのロックボルトを面的に監視し、作業者を選ばず簡単に目視でチェックに取り組め、コストパファーマンスが良好な軸力測定方法が求められていた。
現在、戸田建設は、施工中の全長2265メートルに及ぶ「福島県博士トンネル工事(昭和村側工区)」において、Eye Washerの適用実験を実施し、施工性と効果を明らかにした。
今後は、工事が見込まれる低強度地山のトンネルにおいて、積極的にEye Washerを採用して、複数の現場に適用して改良を加えた後に製品化し、NETISに登録する予定だ。カテックスは、ロックボルトとEye Washerをセットにし、2020年秋以降に販売することを想定している。
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