日本 ものづくりワールド 2020 特集

建機の盗難防止や施設の温湿度管理に役立つ多機能位置検出器「GPSマルチユニット」日本ものづくりワールド2020(2/2 ページ)

» 2020年03月02日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]
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冷蔵庫やトイレなどのドアに付けるだけ

 necolicoは単身で生活する高齢者の見守りに貢献する。利用手順は、まず、GPSマルチユニットを冷蔵庫やトイレのドアなどに取り付け、同ユニットの加速度センサーで開閉情報を取得する。クラウド経由でnecolicoにその情報をアップロードして、数値化することで、住人の活動状況を可視化する。

necolicoのシステムイメージ
necolicoのダッシュボード

 IoTCanvasは、GPSマルチユニットを住宅や対象人物に装着させることで、住宅内における温湿度の確認や子供や高齢者の現在地を割り出しに使える。ヴィークルマップは、配送車や営業車などにGPSマルチユニットを乗せることで、走行地点を弾き出す。

IoTCanvasのダッシュボード画面、対象人物の行動を可視化 
IoTCanvasのダッシュボード画面、対象人物の周囲の温度を見える化 

 京セラの担当者は、「GPSマルチユニットは、ミリやセンチ単位の細かい位置検出は難しく、備えている温度センサーも±2〜3度の誤差が生じてしまうため、対象物の位置や周辺温度を把握する目安として役立てて欲しい」と語った。

 GPSマルチユニットは外部給電タイプとバッテリー内蔵タイプの2種をラインアップしており、両タイプともサイズは約83(幅)×49(奥行き)×13.8(高さ)ミリ。重さは、外部給電タイプが約40グラム、バッテリー内蔵タイプが約63グラム。いずれも、位置情報はGPS、GLONAS、みちびきから収集が可能で、SIMはnano SIMに対応。

 GPSマルチユニットの価格は1台1万2000円で、31台以上購入すると1台7000円となる。いずれも税別。装着されたSIMや各プラットフォームの使用料は2〜300円程度だという。

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