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» 2020年02月19日 07時00分 公開

パナソニックが考える「2020以降の街づくり」:パナソニック LS社が東南アジアでハウジング事業を本格化、2030年度に売上450億円を目指す (2/5)

[遠藤和宏,BUILT]

地域ごとの市場成熟度に合わせて製品を訴求

 パナソニック ライフソリューションズ社 ハウジングシステム事業部 事業部長の山田昌司氏が、ハウジングシステム事業部における海外戦略に触れた。

パナソニック ライフソリューションズ社 ハウジングシステム事業部 事業部長の山田昌司氏

 最初に、ハウジングシステム事業部の中国における海外事業を回顧した。1990年代は中国に工場、中国と台湾に販売会社を設立し、代理店数が200を超える流通網を作り上げた。2003〜2014年には、中国で内装事業をスタートし、かねてより設備導入で提携していた大手デベロッパー万科の全国拡大に伴い、受注件数を伸長させた。2015年から現在に至るまでは、現地のパートナー企業別に商材をエリアの市場熟成度に合わせて販売する方式を採用している。

 山田氏は、「ASEAN地域でも、現地のパートナー企業別に、各地におけるマーケットの発展度合いに合わせて、拡販する体制を整えている。例えば、タイは、現状GDPが、日本の家庭にシステムキッチンが使用され始めた高度成長期と同等なため、システムキッチンの販売に注力中だ。また、“工業化”“高齢化”“高機能化”を切り口にそれぞれの国でパートナー企業を開拓している」と述べた。

 2019年度における海外事業活動も振り返った。欧州では、AGCと協業し、業界最高クラスの「真空断熱ガラス」を住宅向けにリリースし、自社販売向けに新ガラスブランド「Glavenir」を立ち上げた。さらに、仏メーカーSFAとパートナーシップを結び、圧送ポンプ組み込みトイレを共に開発し、2019年12月にトイレ筐体の出荷を開始した。

2019年度の海外事業トピックス

 カナダでは、パナソニック ライフソリューションズ社製の高意匠ドアを現地のドアメーカーであるDECORAとWyecroftと協業することで、両社の販路を使用し、売り出した。

 台湾では、水廻り製品を核に、提案と販売を推進し、高雄と台北で2019年10〜11月に、新商品発表会も開催した。

2019年度の中国やタイ、インド、ベトナムにおける事業トピックス

 中国では、顧客との接点強化を目的にパートナー企業とショールームを1拠点ずつ開設した。現在、中国内の代理店数は42社に及ぶ。

 タイでは、現地パートナー企業と協業し、ベンチャーキャピタルを構築。2019年8月には、パナソニック ライフソリューションズ社が企画したシステムキッチンを開発した。現地パートナー企業はキッチンメーカーや代理店のDP ceramic。

 インドでは、ハウジング商材を順次投入しており、ショールームは、パナソニック ライフソリューションズ社がフラグシップモデルを1拠点開所し、フランチャイズ店が6拠点オープンしている。

 ベトナムでは、乾式工法によるシャワールームと洗面空間を開発した。山田氏は、乾式工法について、「シャワールームと洗面空間をドアとガラス壁を仕切りにして分けたものだ。デベロッパーやゼネコンと協力し、設計段階で、スラブ高などを調整し、シャワールームの床下スペースを確保する必要があるが、従来の湿式工法とは異なり、工場製造された部材を組み立てるだけで、シャワールームと洗面空間を施工できる。アフターメンテナンスも容易で、湿式工法の工期14日と比較して、作業員2人で、シャワールームが1日、洗面台空間は1日の計2日で完工する」と語った。

乾式工法によるシャワールームの施工イメージ

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