八千代エンジニヤリング、3次元流体解析を水防災/水環境保全事業で活用 : CIM
八千代エンジニヤリングは、水防災・水環境保全事業における3次元流体解析の社会実装に着手。これまで技術的な問題で同事業への活用が難しかった3次元モデルの導入促進が期待される。
八千代エンジニヤリングは2020年1月29日、同社が開発・検討を進めてきた水防災・水環境保全事業における3次元流体解析手法について、社会実装段階に入ったことを明らかにした。
3次元流体解析を導入することで、津波や高波などによる構造物周辺の水理挙動を可視化できる 出典:八千代エンジニヤリング
i-Constructionの一環であるCIMの導入は業界全体の課題だが、3次元流体解析は、計算の不安定性や膨大な計算時間が壁となり、河川や砂防、海岸事業の検討プロセスで活用された事例はほとんどなかった。
同社によると、津波・高波浪などによる構造物周辺の複雑な流れの評価に3次元流体解析を導入したことで、「実験コストや手間の縮減」や「解析結果の分析の容易性向上」「現象メカニズムの解明や意思決定の材料としての活用」などの成果を得ているという。
今後は3次元流体解析の開発・検証をさらに進め、幅広い分野への適用可能な技術として発展させる。
AIで人間並みの精度、護岸の劣化検知を自動化
八千代エンジニヤリングは河川の護岸コンクリートの劣化検知作業を、人工知能技術の1つである機械学習を利用して効率化する技術を導入した。コンクリートの画像から、劣化状況を人の目視検査並みの精度で検知できることを確認したという。
ドローンで空から地中探査、災害時の人命救助を迅速化
NEDOプロジェクトでエンルート、産業技術総合研究所、日立製作所、八千代エンジニヤリングは、ドローンを利用して土砂災害時に地中に埋没した車両を空中から探査するシステムを開発した。人の立ち入りが困難な災害現場での救出活動の迅速化に貢献する技術として、実用化を目指す。
空気の流れが目で見える、MR技術で進化する気流解析
新菱冷熱工業は、複合現実(MR)技術を活用して現実空間の中で気流シミュレーション(CFD)を可視化できるシステムを開発した。空調による室内の温熱の流れを、ヘッドマウントディスプレイを通して確認できる。CFDの結果を分かりやすく、提案したいイメージ通りに伝えやすくなるメリットを見込み、顧客への設備提案などに活用していく。
都市の環境価値を可視化する、日本設計のCFD活用
「Autodesk University Japan 2016」で日本設計 執行役員フェローの篠崎淳氏が同社の都市設計におけるBIMおよびCFDの活用事例を紹介した。環境の日本設計として知られる同社だが、最近ではCFDを都市全体に適用し、その結果を建築設計に活用しているという。
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