人材育成センターの改修工事で、関電工がZEB Orientedを取得 : ZEB
関電工は拠点の省エネルギー化を進めている。茨城県牛久市の人材育成センターにおけるリニューアル工事では、既存設備の高断熱化や高効率の空調システムなどの導入により、省エネルギー化を実現し、ZEB Orientedを取得した。
関電工は2019年12月18日、茨城県牛久市の人材育成センターにおけるリニューアル工事で、「ZEB Oriented」の評価基準を達成したことを発表した。
人材育成センターは、さまざまな研修を実施する教室や実習施設、宿泊棟の他、架空配電線訓練用の電柱を装備した屋外実習場などを備えており、専門技術を磨くための研修施設として機能している。
リニューアル工事を行った人材育成センター 出典:関電工
近年、SDGs(持続可能な開発目標)やESG投資などが社会的に注目され、エネルギー消費量の削減が求められている。今回認証を取得したZEB Orientedはこういった状況を踏まえて、年間消費エネルギー量が大幅に削減された建築物であることを示すZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)のさらなる普及のため、2019年度に定義が拡充され、制定されたもの。
延べ床面積が1万平方メートル以上で、用途ごとに定められた省エネ率の達成と、未評価技術の導入が認証取得の条件になっている。人材育成センターは、既存設備のリニューアル工事において、高断熱化によるパッシブ技術と、高効率空調システム採用によるアクティブ技術を組み合わせ、省エネルギー化を図っている。
エネルギー消費量を教室で40%、宿泊室で30%削減したことにより、ZEB Orientedの評価基準を達成した。関電工は今後も顧客のニーズを取り込むとともに、建築設備の省エネルギー化の推進に貢献していく。
ZEB Orientedの認定証 出典:関電工
三菱電機が日本版ZEBの動向を解説「1万m2以下の取得ビルが88%を占める」
三菱電機は2019年8月、国内で初めて6000平方メートル以上の中規模オフィスビル単体で、BELSの5スターとZEBを設計段階で取得した。技術説明会なども開催しZEBの普及啓発に注力している。
4階建て中規模オフィスビルで設計段階では日本初、『ZEB』認証を取得できた要因とは?
近年、環境に配慮する企業の増大に伴い、ZEB(net Zero Energy Building)認証を取得するオフィスビルが増えている。国内のZEB認証取得済みのオフィスビルは、郊外に建築物を建て広い敷地を最大限に利用し、多くの太陽パネルを設置したり、エネルギー使用量を多大に要する設備を配置しないというものが多いのが現状だという。これに対し、三菱電機の「ZEB関連技術実証棟」は、食堂なども設けた4階建て中規模オフィスながら、建物単体で『ZEB』を実現すべく設計されている。
自社保有の省エネビルを“ZEBリーディング・オーナー”に登録、西松建設
西松建設は、2018年度ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業の一環として、環境共創イニシアチブ(Sii)が公募する「ZEBリーディング・オーナー」に申請し、登録されたことを2019年2月5日に公表した。
世界初「WELL認証・プラチナ(新築/既存建物全体)」を取得、大成建設のZEB実証棟
大成建設は、2014年に竣工した建物単体で年間の1次エネルギー収支がゼロになるZEB実証棟が、米国の「WELL認証」で最高評価のプラチナを取得したことを公表した。WELL認証は、空間のデザイン・構築・運用に「人間の健康」という視点を加え、より良い住環境の創造を目指した評価システム。「新築/既存建物全体」という評価区分でのプラチナ取得は、世界初のことだという。
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