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» 2019年10月31日 10時00分 公開

スマートビル:香港の築30年銀行ビルをデジタル化で、省エネ7%低減 (1/2)

ジョンソンコントロールズとCBREは、両社のスマートビルと商業用不動産の知見を融合させたビル運用の効率化を図った総合デジタルソリューションを香港のスタンダードチャータード銀行ビルに導入した。2020年以降、同様のソリューションを他の市場でも展開していくとしている。

[石原忍,BUILT]

 ビルオートメーションシステム(BAS)の販売・運用を行うジョンソンコントロールズと、商業用不動産の投資会社CBREは、香港九龍東地区にあるスタンダードチャータード銀行(SCB)ビルに入居する同行のオフィスを対象に、統合デジタルソリューションを開発し、試験的に導入した。このプロジェクトは、香港政府が九龍東エリアで進めるスマートシティー都市再開発の一環として行われる。

スマートビル技術と商業用不動産サービスを共同で提供

 統合デジタルソリューションの開発にあたっては、CBRE JCIビルディングイノベーションラボが主導し、クラウドベースのビル設備データ解析プラットフォーム「ジョンソンコントロールズ エンタープライズマネジメント(JEM)」と、商業用不動産サービス「CBRE Vantage」を統合させた。ジョンソンコントロールズが保有するスマートビル技術の専門知識と、CBREが持つ商業用不動産サービスの専門的ノウハウを融合させることで、設備のモニタリングや運用、メンテナンスの効率化を図る。

 データプラットフォームのJEMは、AIや機械学習で、ビルに関するあらゆるデータを分析し、経費の削減やオペレーションの合理化が進められるポイントを見つけ出す。発見された非効率な部分を解消しつつ、スマートモニタリングや設備機器の予防保全を通じて、執務環境の運営効率を改善する。

 また、室内で均一に暖房されないなど、機器類の不具合は警報で知らされるため、先々を見越したメンテナンスのニーズにも早期に対処することが可能になる。解析した情報や提案内容は、自動的にCBRE Vantageに転送され、ビル全体の持続的かつ安定的な管理運営に活用される。

ジョンソンコントロールズ エンタープライズマネジメント(JEM)プラットフォームの概要 出典:ジョンソンコントロールズ

 JEMが取得するデータは、エネルギー使用量と機器の運用データで、エネルギー使用量のリアルタイム管理を可能にする。 また、後続の修正措置を通知するために、30〜45日間の履歴からトレンドを解析。 リアルタイム分析とリアルタイムアクションが実現することで、より迅速な対応措置をとることができ、運用効率が向上し、故障頻度が減少する。最終的に、施設の運用とメンテナンスのコストが大幅に削減につながる

ジョンソンコントロールズ エンタープライズマネジメント(JEM)プラットフォームのモニタリング画面 出典:ジョンソンコントロールズ
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