長谷工コーポレーションは、付加価値の高いマンションづくりを目指し、先進的なICTやシステムを本格導入する「ICTマンション」の第1号物件に着手した。板橋区に建設予定の学生向け賃貸マンションに導入予定。
長谷工コーポレーションは2019年9月12日、付加価値の高いマンションづくりを目指し、最新ICTやシステムを本格導入する「ICTマンション」第1号物件の着手を発表した。長谷工不動産が東京都板橋区に建設予定の学生向け賃貸マンション(7階建て総戸数72戸)に導入する。入居開始は2020年3月を予定している。
ICTマンションは、NTT西日本と実証実験を行った顔認証システムの他、各種センサーなどの導入、さまざまなデジタルデータを“暮らし情報”として、情報プラットフォーム(「BIM & LIM Cloud」)に集積・分析することで、セキュリティ、情報サービス、見守り、防災、保守、修繕といった入居者の利便性やサービス向上から建物の長寿命化までの活用を目指す。「BIM & LIM」とは「住まい情報」「暮らし情報」の意味を持つ。
「ICTマンション」第1号物件に導入する予定のICTやシステムの活用方法の例として、振動センサーは地震時に、本人もしくは家族への通知に加え、スマートロックによる防災備蓄庫の非常時自動開錠、建物のエキスパンションジョイント部の状態監視に役立てる。また顔認証システムは、入館およびエレベータ制御を行うとともにライフログデータとして集約する。
同社はマンションの開発に当たりスタートアップ企業などによる「ICTマンション推進タスクフォース」で推進してきた。参加企業はACCESS、NEC、NTTグループ、東芝エレベータ、ナレッジフォーサイト、日本宅配システム、明電舎、ライナフの8社(2019年8月現在)。
長谷工コーポレーションでは、BIM & LIM Cloudの構築に向け、各種メーカーやベンチャー企業、大学や研究機関と幅広く連携を取り、オープンイノベーションを推進していく。
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