LIXILは、BIMオブジェクトのフェンスと駐輪場を自動配置するツールを新たに提供する。建築BIMモデルに、作成に手間が掛かる外溝のモデルが備わることで、完成後のイメージが今まで以上につかみやすくなる。
LIXILは2019年9月9日、ARCHICADとAutodesk Revitに対応した非住宅向けエクステリアのフェンスと駐輪場を対象にした自動設計ツールを開発したと公表した。手間のかかるBIMオブジェクトの割り付けを自動で配置でき、効率的な作図が可能となる。
敷地の高低差や形状に合わせて配置する必要があり、手間のかかるフェンスや駐輪場の割り付けを、今回、追加する自動設計のアドイン機能では、感覚的に配置することができる。
フェンスは、グラフィソフトフトのARCHICAD21〜22と、Autodesk Revit2016〜2019に応じ、平面図で設置した箇所に指定のラインを引くだけで、傾斜面などの地盤を自動で計測し、各種フェンスモデルが配置される。
駐輪場は、ARCHICAD21〜22で利用でき、はじめに設計条件として「領域指定」もしくは「自転車台数」を選ぶ。CADの機能を使って、領域を指定した後に、駐輪場の割り付け方法を決める「割り付け指定」を行う。最後に商品名(柱高・屋根出幅・カラー・材質などの仕様)と3種類の配列方法から選択して、プレビューで確認しながら決定する。設計者が考える順番に、条件項目を入力するだけで、自動で設計パターンが描写されるため、さまざまなパターンを簡単に検証することが可能になる。
LIXILは、設計者の業務を第一に考えた建築図面作成を支援する「設計者ファースト」の観点から、2011年よりサッシ・カーテンウォール、非住宅向けエクステリア、衛生設備機器のBIM用のオブジェクトデータを提供してきた。なかでも、非住宅エクステリアは、業界に先駆け2016年より、駐輪場・通路用シェルター、バス停、フェンス、門扉、カーポートなど、約190商品のデータをグラフィソフトジャパンのARCHICAD用と、Autodesk Revit用にそれぞれ提供している。
LIXILが提供するBIMオブジェクトデータは、3Dモデルをメインに、企画構想・基本設計に適した半透明の“簡易表示”と、実施設計に適した“詳細表示”の2種類に切り替えられ、簡易表示では奥にある建物や植栽を邪魔することなく確認することができ、エクステリアならではの配慮が施されている。
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