三菱地所が都内狭小地のオフィスビルに、「ツーバイ材ラミナ」のCLTを初採用CLT(1/3 ページ)

三菱地所は、東京・千代田区の岩本町で建設を進めているオフィスビルの床材にCLTを導入した。CLTの木材は国産材のスギで、厚さ38ミリのツーバイ材ラミナで構成している。

» 2019年09月26日 10時16分 公開
[石原忍BUILT]

 三菱地所は2019年9月19日、東京都千代田区岩本町でCLTを構造材に用いた8階建てオフィスビルの現場見学会を行った。

南九州産のスギを採用し、山佐木材でCLTを製造

 プロジェクト名称は「(仮称)千代田区岩本町三丁目計画」で、施主は三菱地所、設計・監理は久保工と三菱地所設計、施工は久保工がそれぞれ担当。2020年3月末の完成を目指し、2019年5月29日に着工した。所在地は東京都千代田区岩本町3-7-5。敷地面積は145.61平方メートルで、延べ床面積は645.05平方メートル。

 8階建てオフィスビルの構造は鉄骨造で、3階以上の床材に1フロアあたり約7割でCLT(Cross Laminated Timber)を採用した。三菱地所としては、2019年3月に竣工した宮城県仙台市の賃貸住宅「PARK WOOD高森」から数え、4件目のCLTプロジェクトで、6階以上の高層事務所建築への適用は初の試み。ベースとなる木材は、南九州産のスギとし、鹿児島県に本社を置く集成材メーカー山佐木材で加工したCLTを約57立方メートル使用している。

「(仮称)千代田区岩本町三丁目計画」の外観予想CG(左)、1フロアの7割にCLTを使用したことを示す平面CLT使用範囲(右) 提供:三菱地所
CLTを床の構造材に採用
CLTを床断面のイメージ 提供:三菱地所
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