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» 2019年09月26日 10時16分 公開

CLT:三菱地所が都内狭小地のオフィスビルに、「ツーバイ材ラミナ」のCLTを初採用 (2/3)

[石原忍,BUILT]

不等幅の“ツーバイ材ラミナ”で構成

 CLTは、板の層を各層で互いに直交するように積層接着した大判パネル。集成材が、繊維方向を同じ向きに重ねて一体化するのに対し、繊維方向を直交方向に重ねて接着剤で結合させるため、鉄筋コンクリート(RC)造に匹敵する強度があり、床・壁などの面材に適する。重さは、同じ体積のRCと比較すると、5分の1から6分の1と軽量で構造をスリム化でき、工事費の削減につながる。

 また、施工時にも、生産工場で製造したパネルを現場で組み立てるだけで完了し、鉄筋コンクリートの様に乾かす必要も無く、工期短縮にもつながる。

狭小地の現場では、クレーンでCLTパネルを吊って運搬(左)、鉄骨の梁にあらかじめ取り付けられているフレームにCLTパネルをはめ込む(右) 提供:三菱地所
クレーンで吊る際は、CLTパネルに空いている穴に器具を取り付けた

 本プロジェクトに使用したCLTは、PARK WOOD高森での経験を踏まえ、不等幅の“ツーバイ材ラミナ”で構成した。ツーバイ材は、枠組壁工法(ツーバイフォー工法)に使われている部材で、一般的に使用されているCLTラミナの厚さ30ミリよりも、38ミリと厚めに作られている。これまでにCLTで36ミリのものはあったが、38ミリは規格外のため、別途、大臣認定を取得しているという。構造実験では、PARK WOOD高森で使った5層7プライ(t=210ミリ)のCLTと同等以上の構造耐力を5層5プライ(t=190)で実現した。

 ツーバイ材ラミナにより、CLTのためだけに製造されていたラミナが他の工法にも流用することが可能になり、三菱地所ホームや三菱地所住宅加工センターなどのグループ内で、ツーバイ材を共有していくことも検討している。

上の階に納まったCLTパネル
厚さを38ミリのツーバイ材ラミナとしたCLTパネル

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