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» 2019年07月02日 07時24分 公開

CIM:“3次元地盤モデル”を活用したアットホームの戸建て向け地盤情報サービス

アットホームと応用地質は、地盤情報を分かりやすく可視化するサービス「地盤情報レポート」を共同開発した。戸建て住宅の新築や建て替えの際に、これまでノウハウやツールが無かった沈下・液状化のリスクや補強工法などの地盤情報を購入希望者に提供し、安心・安全な不動産の取引きに役立てる。

[石原忍,BUILT]

 アットホームと応用地質は、地盤リスクと補強工法を想定できる「地盤情報レポート」を開発し、アットホームの加盟店に提供を開始した。

3次元地盤解析システムを活用して「地盤の状態」を推定

 地盤情報レポートは、アットホーム加盟店が不動産業務総合支援サイト「ATBB(アットビービー)」を介して地盤情報のレポートを手軽に作成できるサービス。サービスを利用することで、アットホームに加盟する不動産仲介会社やハウスメーカー・建築業者は、土地や住宅の仲介、仕入れの1次判断や実地調査前の机上での調査業務に役立てられる。また、加盟店が作成したレポートには、専門的な知識を持たない土地や住宅の購入希望者へそのまま提供できるように、基礎知識の解説も記載されている。

「地盤情報レポート」イメージ 出典:アットホーム、応用地質
不動産仲介時のサービス利用イメージ 出典:アットホーム、応用地質

 レポートは、実際の地盤調査データを基に、応用地質の「3次元地盤解析システム」で作成した3Dの地盤モデルから「地盤の状態」を推定する。そこから、戸建て住宅の新築や建て替えを想定した「地盤リスク(沈下・液状化のリスク)」を総合的に判定し、「補強工法」などを図解で解説。現地調査を行わずに土地の概況を推定でき、既に住宅などが建っている土地でも地盤の状態を知ることが可能だ。

 応用地質が開発した3次元地盤解析システムは、国や自治体によって公開されている実際の地盤調査データを地点ごとに整理し、各データの整合性を確認しながら近隣データと比較。同じと判定された地層をつなげ、データがない区間を地域特性や地形の特徴も考慮して補間する。現在、道路・鉄道などのインフラ企業や建設会社、設計会社、石油会社などで幅広く活用されているという。

3次元地盤解析システムで作成した3次元地盤モデル 出典:アットホーム、応用地質

 地盤情報を提供する背景には、近年の地震に伴う液状化や複雑な地質構造に起因する施工事故の報道などを受け、地盤に対する社会的な関心が高まっていることがある。その一方で、不動産取引の現場では、地盤情報を提供するノウハウやツールが無く、こうしたニーズに対応できていなかった。

 アットホームと応用地質が開発した地盤情報レポートは、戸建て住宅の購入希望者がとくに気にする「地盤の強さ」「液状化のリスク」に加え、「想定される地盤補強工法」の情報も提供し、購入希望者が安心してスムーズな不動産取引ができる環境の構築と不動産流通の活性化を目指す。

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