一方の転圧管理Smart Rrollerは、取り付けるGNSSアンテナは1台だけで済む。これまでの計測で必要だったGNSS受信機、収納ボックス、通信機などの機材をHDT280に集約したことで、シンプルな機器構成となっている。
デバイス上では、転圧作業時に、転圧回数がメッシュごとに色分け表示されるため、施工しながら現在の転圧回数を常時確認することができる。そのため、オペレーターの経験による品質差が解消され、施工の品質保証につながる。施工結果のデータは、Smart Roller Webに送信され、事務所側でも帳票を確認して、さらに3D出来形データの作成にも活用できる。
Smart Rrollerは、Web API経由で提供されるので、各社が独自に運用しているアプリと連携させることが可能だ。工事現場や端末の登録/閲覧、施工結果やダウンロードデータの帳票出力やダウンロード機能を自社のアプリに組み込んで使用できる。
他にオプションで、ローカル基地局を設けて、複数の工区や建機を管理するネットワーク構築にも対応し、基地局やサーバから各建機のHDT280へGNSSの“補正情報”を配信し、高精度な1周波RTK測位が実現する。
ブースでは他に、ローコストのGNSS受信機「RTF300」も展示。LTE通信モジュールを備えている他、Microsoft AzureのIoTプラットフォームを採用しているため、高いセキュリティに守られている。
別売りの三脚「バイポッド・カーボンポール」と組み合わせれば、高額なレーザースキャナーを導入しなくても、ICT土工の測量や建機の施工ガイダンス、道路工事での埋設物への誘導などが安価にできるようになる。オプションでは、単点計測や逆打計測、測線誘導などのモードを搭載した専用スマートフォンアプリや測量に特化したクラウドサービスも用意されている。
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