アジア航測は、最新機種の双発タービン(ターボプロップ)エンジンの航空機を導入した。ビーチクラフトキングエアの最新機種「C90GTx」は、日本初の登録だという。
アジア航測は、ホーカー・ビーチクラフト社の双発タービンエンジン航空機「C90GTx」を導入した。2018年11月28日付で「JA81AJ」として日本で新規登録を行った。運航開始は2019年5月を予定している。
同社では自社で保有する6機の航空機を用い、航空測量による空間情報の取得から、国土保全・社会基盤分野での空間情報の活用提案まで、一貫したサービスを展開している。創業の1954年から、自社で航空機を有し、1956年からは運航も行っている。これまでに、計測手法の多様化や環境負荷削減などに対応して、航空機の追加や入れ替えもしている。今回のC90GTxは、15機目の機体となるという。
C90GTxは、ビーチクラフト「キングエア」シリーズとして、1983年の製造開始以降、安全や性能に改良を重ね最新の技術を統合した機種。スペックでは、最大後続距離は1260海里、最大巡航速度272ktas(ノット)となっている。搭乗人員は8人で、有効搭載量は3280lb(ポンド)。
新型機は、低翼ターボプロップ双発機で、セスナ式208型などの小型単発機と比べ、巡航速度が速く、低速での巡航も可能で、機体姿勢の安定性に優れる。同様の高速で長距離を運航できるターボプロップ双発機「ガルフストリームコマンダー式695型(JA860A)」は、2011年に発生した東日本大震災で、被災翌日に航空写真撮影を行うなど、災害現場での空からの現況把握で多数の実績がある。
アジア航測では、近年、地震や水害、土砂災害など、大規模災害が頻発しているため、発災時の迅速な現地把握や事前防災、改良復旧など、航空測量の果たす役割が拡大することを見込む。そのため、今後も測量技術や地理空間情報の新技術・新機材を用いて、安全・安心の社会的なニーズに応えていくとしている。
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