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» 2019年04月05日 11時45分 公開

国産杉のCLT150m3を用いてリニューアルした名古屋市の寮が竣工、竹中工務店

直交集成板CLTを用いた名古屋市の共同住宅「アサヒファシリティズ山門町社宅」の建て替え工事が完了した。CLTは150立方メートルを使用したという。

[石原忍,BUILT]

 竹中工務店は、同社グループのアサヒファシリティズが保有する名古屋市の「アサヒファシリティズ山門町社宅」を「直交集成板CLT」を用いて建て替えた。

国産スギによる直交集成板CLTパネル工法を採用

 アサヒファシリティズ山門町社宅は、アサヒファシリティズ創立50周年記念事業の一環で、既存の家族寮を単身寮に建て替えた施設。竹中工務店グループは、まちづくりを通じて、森林資源の循環を推進する「森林グランドサイクル」に取り組んでおり、その活動の一つとして施設の木造・木質化を図った。

「アサヒファシリティズ山門町社宅」 提供:竹中工務店

 新しい寮のエントランスと駐車場から成る1階は鉄筋コンクリート造で、住居部分となる2〜3階に国産杉による直交集成板CLTパネル工法を採用している。準耐火建築物として設計し、天井と壁のCLT表面を室内から見ることができる「燃え代設計」を行った。室内のCLTパネル同士を接合する接合金物は見えないように工夫されている。

 住居部分は、上下階の振動や騒音が邪魔にならないように、2重床にするとともに制振装置を配置している。

「アサヒファシリティズ山門町社宅」の寮室 提供:竹中工務店

 さらに、一般のパネル工法では実現の難しい、開口を大きく採れる構造方法も採用。各室2面の開口を備え、通風や採光が快適な住空間を創出している。

 外装にも、国産の木材を有効利用し、外観/内観合わせて社会課題でもある国内の森林資源の活用・循環に貢献する建築物となっている。近隣の閑静な住宅に対しても、木の柔らかな表情が周辺の景観形成に良好な影響を与えている。

「アサヒファシリティズ山門町社宅」の施工現場 提供:竹中工務店

 竹中工務店グループでは、「このような木造技術を活用し、更なる国産木材の活用と中大規模木造建築の普及・展開を図り、政府が進める建築物の木造・木質化の施策に寄与していく」としている。

 アサヒファシリティズ山門町社宅の所在地は、愛知県名古屋市千種区山門町1-6。建築面積は195.22平方メートル、延べ床面積474.35平方メートル。設計・施工は竹中工務店で、工期は2018年7月13日〜2019年2月28日。

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