電気設備工事業は、関電工、きんでん、コムシスホールディングス、協和エクシオ、トーエネック、住友電設の6社が増収増益(第2四半期決算では5社)。全体として好調な決算となった(=図表4)。
業界2位のきんでんは、好調な決算を背景に、通期見通しを売上高、利益ともに上方修正した。また、コムシスホールディングスと協和エクシオは、それぞれ同業子会社の経営統合を2018年10月に完了したことがプラス要因となり、大幅な増収増益になった。
一方、ユアテックと中電工の2社は減収減益で、中電工は通期利益予想を下方修正した。
管工事業は、三機工業、ダイダン、朝日工業社、テクノ菱和の4社が増収増益になるなど、豊富な手持ち工事を背景にして、10社中7社が増収(第2四半期決算では6社)だった(=図表5)。
第2四半期に通期業績予想を売上高、利益ともに上方修正した三機工業に続き、第3四半期においては、テクノ菱和が売上高、利益を上方修正した。
一方、ヤマト、大成温調の2社は減収減益の決算だった。また、第2四半期に通期業績予想を売上高、利益ともに下方修正した日比谷総合設備は赤字に転じている。
ヒューマンタッチ総研所長・高本和幸氏は、「決算結果を見ると、ゼネコン、電気設備工事業、管工事業において、豊富な手持ち工事を背景に順調に売上高を確保して、好調な決算だった。一方で、ゼネコンの第3四半期の単体受注高を見ると、大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設の大手4社はいずれも前年同四半期を割っており、来期に向けて若干の不安材料と考える」。
また、「土木工事業では、道路舗装業各社は売上高、利益ともに苦戦が続いているが、橋梁工事や法面保護工事などを中心に手掛ける企業は好調な決算となった。今後の大きな課題は、年度末に向けて増加する工事量を確実に予定通り進捗させるための人材および資機材の確保と、来期に向けての受注高の積み上げ」と分析している。
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