最後に、ジョンソンコントロールズの“ビルからスマートシティー”の考えを具現化した2つの理想像がプレゼンされた。
一つは、米国オハイオ州で2019年のオープンに向けプロジェクトが進められているアメリカンフットボールの殿堂施設「ジョンソンコントロールズ ホール オブ フェイム ビレッジ(Johnson Controls Hall of Fame Village)」。スタジアム以外にも、病院、学校、居住施設、エンターテインメント施設など、コミュニティーが必要とする機能が集約している。敷地内のBAS、HVAC、セキュリティシステム、防火・防災システム、照明機器が統合管理され、これまでにない安全かつ快適な環境を提供する。
もう一例は、ニューヨークの高層ビルが密集している「ハドソン・ヤード再開発プロジェクト(Hudson Yards Redevelopment Project)」。ハドソン・ヤードのビル全体が一元的に統合管理され、ビル管理業務が効率化されている。ほかにも、1931年に竣工した超高層ビル「エンパイア・ステート・ビルディング」は、古いビルながらも改修により、エネルギー効率を38%改善し、改修投資はわずか3年で回収された。既存ビルに新しい技術を取り入れることで、スマートビル/スマートシティー化も可能だ。
ネスラー氏は最後に、「組織は、よりスマートかつ安全で持続可能なビルを提供するため、エネルギー効率、エネルギー貯蔵、分散型発電技術の活用に高い関心を示している。ジョンソンコントロールズは、ネットゼロやレジリエンシーを実現するソリューションを長年にわたり提供してきた知見を活用すべく、AIやIoTなどへの積極的なIT投資を行っており、ユーザーの長期的なビジネス成長につながるようにエネルギー効率化やスマートビル化を支援していく」とコメントした。
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