土木/建築/産業関連機械のレンタルを主力とするレンタルのニッケンは、現場の生産性向上や電動化を支援する自社商品の開発、製造/販売も手掛ける。自動追従台車やソーラー充電対応の大容量電源、カーボンオフセット付きレンタルサービスなどの提供を通じて、現場作業の省力化や環境対応の選択肢を提示している。
レンタルのニッケンは、「第10回 JAPAN BUILD TOKYO−建築・土木・不動産の先端技術展−」(会期:2025年12月10〜12日、東京ビッグサイト)に出展し、建設現場の生産性向上や電動化、脱炭素化を支援する自社開発製品やサービスを披露した。
レンタルのニッケンでは電動化による脱炭素支援として、発電機をエンジンからバッテリー式に置き換える選択肢を提案する。開発中のバッテリー交換式電源装置は、出力が2口合計で最大2000ワット、容量は5000ワット時(2500ワット時×2)。ソーラーパネルによる充電にも対応し、電源設備が整っていない屋外の建設現場での利用を想定している。複数台を連結すれば大容量電源としても利用可能だ。
装置の特徴の1つが、抜き差しできる手提げ式のバッテリーパックだ。使用後に電源のある場所に戻って充電する場合でも持ち運びが容易で、予備のバッテリーパックを追加すれば、バッテリー残量が少なくなった場合も入れ替えながら運用できる。晴天時はソーラーパネルで自動的に充電を行うため、充電のために電源がある場所まで持ち運ぶ頻度を減らせる。
担当者は、「大規模な土木現場では電源のある場所まで戻るのに時間がかかるケースも多い。大容量かつ充電が容易な電源へのニーズは高かった」と説明する。
また、スマートフォンアプリと連携し、遠隔から電源のオン/オフ操作やバッテリー残量の確認を遠隔で行える。電源装置は屋外環境での使用を前提に、IP65の防水/防塵(じん)性能を備え、砂や泥などで汚れた場合でも電源装置全体を水洗いできる仕様だ。担当者によると「土木の現場では、機器が汚れること自体は避けられない。水で丸洗いできる構造にしたことで、現場に置きっぱなしにしても気にならない」と話す。
電源装置は2026年春頃をめどに本格的な販売を開始する予定だ。
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