福井コンピュータアーキテクトは、設計したプランから外皮性能計算一次エネルギー消費量の算出、提案資料・各種申請書の作成が可能な3D建築CADシステムを2017年7月から発売する。
福井コンピュータアーキテクトは、3D建築CADシステム「ARCHITREND ZERO Ver.4」を2017年7月に発売する。設計したプランから外皮性能計算一次エネルギー消費量の算出、提案資料・各種申請書の作成が可能で、施主に対する省エネ性能の説明や、ZEHや省エネ基準対応で効率化が図れるという。外皮性能計算では「3Dカタログ.com」と連携して、実際に流通しているメーカー製品の性能値で効率的に計算できる。
オプションでは施主が気になる省エネ住宅の性能などを「見える化」し、最適なライフスタイルの提案を行う。設計プランでは2016年度基準の省エネ性能、高断熱仕様、標準仕様を変更して、一次エネルギー消費量やコストの比較提示が可能だ
また直下率チェックや建物チェック、WallStat(無料の木造住宅倒壊解析ソフトウェア)への連携でプランニング段階から構造を見据えた設計を実現するとともに、耐震性の「見える化」で、施主納得の安心・安全な家づくりを支援する。
リアルな空間体験、没入感を追求したバーチャル空間体感システム「ARCHITREND VR Ver.2」も2017年7月から提供し、VR(仮想現実)体験で住空間のさらなる「見える化」を実現する。ARCHITREND VRは、ARCHITREND ZERO の設計プランが疑似体験可能で、設備の使い勝手や室内空間の広さなどを、実際にその空間に立っているような没入感で空間体験を味わえる。新バージョンではVR上でのドアやサッシ開閉、照明オン/オフが可能となっている。実生活での使い勝手をイメージしながら確認できるとした。
2016年の新設住宅着工戸数は、日銀によるマイナス金利導入で96万戸を超え、2009年以降では消費税増税前の駆け込み需要があった2013年に次いで2番目の高水準となった。しかし、住宅の一次取得層の中心である30代世代が2010年から20年間で約2割減少する人口減少に伴い、今後15年で新築住宅需要は約4割減少すると予測されている。
住宅の一次取得層も変化しており、2015年度は30代以下が過半数超。この世代は「自分の価値判断を基準とした住宅選び」「価格にシビア」「エコへの関心が高い」など、趣味嗜好や住宅に対する考え方が以前と変化している点が特徴という。同社では一次取得層の志向への対応と受注力アップを支援するため、国の住宅政策で注力している省エネと耐震、性能の向上を施主に分かりやすく訴求できる同システムを発売する。
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