東京都 デジタルサービス局は、都市部でのドローン物流の社会実装を促進するため、NEXT DELIVERYとProdroneをそれぞれ代表とする2つのコンソーシアムを選定した。臨海部と内陸部で事業化を見据えたレベル3.5の飛行実証を開始する。
東京都 デジタルサービス局は2026年10月16日、「都市部でのドローン物流サービスの社会実装促進事業」に参画する2つのコンソーシアム(共同事業体)を決定し発表した。
物流業界での慢性的なドライバー不足問題(いわゆる物流の2024年問題)や小口多頻度配送の増加による効率低下を背景に、都は実運用を見据えた無人航空機の社会実装を急ぐ。
新たに始動するプロジェクトでは、有人地帯における補助者なしの目視外飛行の「レベル4」の実現を見据え、立入管理措置を機体搭載カメラで代替する無人地帯での目視外飛行「レベル3.5」の実証を実施する。レベル3.5制度は2023年末に国土交通省が新設した飛行形態だ。道路上を横断する際の一時停止や補助者の配置を不要とし、運航の省力化と効率化が飛躍的に進む。
選定コンソーシアムは臨海部ルートと内陸部ルートの2陣営に分かれる。臨海部の豊洲、晴海、木場エリアを担当するのはNEXT DELIVERYを代表企業とし、エアロネクストと大和ハウス工業で構成するチームだ。臨海部は強風などの気象条件やタワーマンションなどの高層建築物が影響を与えるため、デジタルツイン技術を活用した緻密な飛行ルート設計が不可欠となる。
内陸部にあたる板橋エリアを担当するのは、Prodroneを代表とし、Le Ciel DRONEとバウンダリ行政書士法人が参画するチーム。内陸部では人口密集地を回避しつつ、河川の上空などを効果的に活用した航路開拓を進める。両チームは2026年度中に航路の許可申請と関係者調整を完了させ、レベル3.5の飛行実証を開始する。
都は参画企業に対して強力なバックアップ体制を敷く。令和8(2026)年度は最大3000万円、令和9(2027)年度は最大5000万円を補助率10分の10(全額)で支援する。資金面に加え、行政機関との許認可調整やデジタルツイン技術で解析した既存ルートのデータ提供も行う。2027年度には事業化を前提とした飛行実証を行い、最終的な社会実装へ向けたロードマップを策定する。
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