ほろは、現場系サービス業向けにLINEでの問い合わせをAIが自動で受け付ける「KARATE Chat」の提供を開始した。電気工事や造園などの中小事業者が抱える人手不足と、作業中の対応遅れによる機会損失を防ぐ。
ほろは2026年8月17日、電気工事や造園、ハウスクリーニングなど地域密着型の現場系サービス業に向けた問い合わせ自動ヒアリングSaaS「KARATE Chat(カラテチャット)」の提供を開始した。LINEに届いた顧客からの問い合わせに対し、AIが自動で応答して業者が必要とする情報を聞き取る。
建設業や現場系サービス業で、人手不足は構造的に深刻化している。帝国データバンクが2026年4月に実施した調査では、正社員不足を感じる企業の割合が建設業で65.7%に達した。日本商工会議所などの2023年の調査でも、建設業の中小企業のうち82.3%が人手不足と回答。こうした小規模事業者の多くは、担当者が現場作業や運転に追われて問い合わせに即時対応できず、折り返し連絡の遅れによる顧客の離脱や直接的な失注が慢性的な課題となっている。しかし、人手不足対策としてIT化や設備投資を進める企業はわずか25.2%にとどまっている。
新たに登場したカラテチャットは、こうした現場の課題をデジタルの力で解決する。AIが受付担当として24時間365日稼働し、担当者が不在でも作業内容や現場の住所といった詳細情報を自動で聞き取り、収集した情報をまとめて担当者に通知する。
ヒアリング内容は、電気工事であればブレーカーの状況、造園であれば敷地の広さなど、業種ごとに最適な内容をオーダーメイドで設計して収集する。キーワードに反応して定型文を返すだけのツールでは、顧客は途中で離脱してしまうが、KARATE ChatはAIが文脈を読んで会話する。
初回ヒアリングが完了した後は、担当者と顧客の自然な会話へスムーズに引き継ぐ。サービス名は、「空手(からて)」と「Chat(チャット)」を組み合わせた造語で、AIが対応を担うことで現場の「手が空く」という意味を込めた。
対応業種は、電気工事、水道工事、造園、ハウスクリーニングをはじめ、外壁工事、内装工事、エアコン工事、害虫駆除、遺品整理、特殊清掃など、現場作業を伴うサービス業で順次拡大する。
導入に当たって、利用企業側でのゼロからのシステム開発や複雑な構築は不要だ。LINE公式アカウントの開設からヒアリング内容の設計まで、開発元のサポートを受けながら既存の業務を止めることなく運用を開始できる。運用開始後も項目の追加や修正に柔軟に対応する。
利用料金は、スタンダードが月額9800円で、LINE公式アカウント新規作成で初期費用5万円が掛かる。営業時間外だけの夜間プランは4980円(全て税別)。月500件を超える大規模運用の場合は、エンタープライズプランとなり、価格は別途相談となる。
鉄建建設、社内AIチャットに技術伝承機能を追加 ベテランの暗黙知を形式知化
矢作建設、生成AIを人事評価制度で活用 社員の目標設定支援
現場チャットを「情報ハブ」に 生成AIで過去のトークをナレッジ化する「directアシスタント」
“現場DX”を実現するAI×デジタルツイン 熟練者の技能をモデル化などの最新論文【土木×AI第27回】
3D点群認識技術を活用、施工進捗判定を自動化 リコーと日本設備工業
施工管理アプリ「ミライ工事DXアプリ」を太陽工業が開発、法人向けに提供開始Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
人気記事トップ10